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特集座談会「百合/薔薇を扱う作品について」

開催日:2015227日(金) 21:0023:00

 

なお:座談会はじめます.

misty8823: はーい!

イコ: こんばんは

なお: こんばんは。枕さんもおられますか??

misty8823: 今日は楽しくわいわいやりたいですね!

なお: そうですね!

尾崎枕: わー、よろしくお願いいたします。

misty8823: こんばんはー。

なお: よろしくおねがいいたします!!

misty8823: 僕、真面目な話しかできないですよ。

misty8823: 漫画の話とかもしてくれる方がいるとありがたい!

イコ: 僕は真面目な話ができないので大丈夫です。

なお: ゆるゆるはじめましょうか。

なお: レディーファーストで枕さん、おすすめ百合作品への思いのたけをどうぞ!!!

尾崎枕: まくらです。

なお: よ!待ってました!まくらちゃん!

尾崎枕: 江國香織とか、

misty8823: キター!というかネタを取られた江国香織…。

尾崎枕: 江國香織はそんなかんじですね。

なお: ホリーガーデンとか、そうですよね~。

尾崎枕: ですね!でも、百合とか薔薇って実体験と咬み合わないんですよね。

なお: 分かります(笑)。

misty8823: 実体験とかみ合わないというのは、例えばそこで書かれている内容は、少し幻想的ということもあるのでしょうか?

なお: 恋愛感情だけを純粋培養して美しいまま抽出する装置として存在しているんじゃないでしょうか?

尾崎枕: 幻想的だとおもいます。

イコ: 実体験って、読み手(ここではなおさんや尾崎さん)の実体験ってことですか?

misty8823: これは大事な所かもしれませんね。

尾崎枕: 尾崎個人としては、百合体験は大変でした。

misty8823: にがーい後味が強い、みたいな?(苦笑)。

なお: 男女だと生殖行為が伴いますが、百合や薔薇にそれはなくて、ただただ「好き」を大事にできる、「恋愛」を「恋愛」としてのみ扱えることが文学作品の百合の素晴らしさでした。実体験の百合は確かにすさまじかった。リスカ、嫉妬、薬の3本セットでした。

イコ: なるほどなー。

尾崎枕: 嫉妬!!!

misty8823: うーむ。

なお: 嫉妬…。

misty8823: なおさんの百合の代表作はたとえばどんなのがありますか?

イコ: mistyさんの言われた幻想的、というのは、どういう意味ですか?

misty8823: イコさんちょっと待って下さいね。

なお: とーいさんも巻頭で書かれていた漫画のblueか吉屋信子ですね。

イコ: ほい、話したいときに話してください>mistyさん

misty8823: (わからん・・・)

なお: 吉屋信子は明治・大正の作家ですね。

イコ: 少女小説の元祖みたいな感じですかね

なお: そうですそうです>イコさん

イコ: 読んだことないんだけど、「花物語」っていうのが、けっこう話題になったらしく、常磐さんも読んでおられましたね。

なお: 文学的にも評価の高い人で、河出書房や国書刊行会から全集が出ています。 花物語は「乙女のバイブル」と誉れ高い一冊ですね。

イコ: ふむふむ

なお: とにかく流れるような文章が美しいのです。

misty8823: 実体験、と違うというのは、つまりイマジネールな領域で過大になったりもする、文学上での(のみの)世界、ということです。これは、批判とかではありません。というより、割りともっとも大きな話です。幻想というコトバについては、ひとまずこんな感じでいいですかね?

なお: 吉屋信子に多大な影響を受けた嶽本野ばらの「ミシン」は百合ですね。

misty8823: たけもとのばらも百合作品を書くか……(ようやくついていけた)。

イコ: 単純なリアリズムではないというニュアンスで合ってますか?>mistyさん

イコ: 「乙女のバイブル」というのは、作品のどういう雰囲気からそう呼ばれるんでしょうか>なおさん

misty8823: 彼は、非常に美的な世界観を文章に持ってますよね。

尾崎枕: のばらちゃん、うどんのイメージ。鍋焼きうどんをこっそり、食べに行く女学生。

misty8823: リアリズムをもっと写実主義と言い換えると、僕の中ではしっくりきます。要はそういうことです。 (また「幻想」について個別にお話します(笑)。>イコさん

イコ: すいません、定義について考えたくなるのはいつものクセで(笑)。自分もmistyさんの意見を受けて、大事なとこかもなーと思ったのでお聞きしました。

イコ: 鍋焼きうどんをこっそり食べに行くって、なんかいいな。

なお: 乙女というのは、例えば、汗や労働や人生の苦労を伴わない、美と理想の詰まったDOLLですね。つまり、宝塚歌劇を思い浮かべてほしいのですが、気高く理想高く、感受性はあくまで研ぎ澄まされている。mistyさんの幻想と似ているかもしれません。冨美屋でしたっけ、鍋焼きうどん。梅小路の。

misty8823: (たぶん僕が言おうとした幻想と現実(実体験)のズレの話については後にも繰り返し話題になるんじゃないかなーと思います)。乙女か……。

イコ: なおさん、分かりやすいです。ありがとうございます。

尾崎枕: ソワレで、デート。女学生は簡単に汚れてしまいますね。

イコ: 赤染晶子の「乙女の密告」を思い出しました。>乙女

なお: 簡単に汚れるからこそのその輝きたるや!って感じですかね?(笑)。

misty8823: 野ばらの描く女性像については、非常にある特定の服屋のモデルっぽいイメージがあります。事実彼はよくどこぞのブランドの服の名前を記述する。

misty8823: そのへん、非常にイマジナリーだなあと思うと同時に、そういう女性って現実にもたくさんいるから(ショッピングモールや街を歩いていると)、なんか不思議です。

イコ: 下妻物語って嶽本野ばら……ですかね

なお: メゾンの名前と彼の作品を論じだすときりがないですが、映像的にすると同時にメゾンの持つ矜持や理想を少女に託すという手法をとっていますからね。

なお: 下妻はノバランですね。

尾崎枕: エッセイいいですよ、私は野ばらちゃんすきです。

なお: わたしもです!「それいぬ」。

なお: 文章うまいですよね。副題が「正しい乙女になるために」。

尾崎枕: まくらちゃんの根本は椎名誠。おっさん。

misty8823: 『ロリイタ』の単行本の「ロリイタ」でない方の話が好きです(笑)。あれだけは唯一良かった……。

なお: 羽のやつかな?

misty8823: それです!

なお: あれいいですね。美しい。

尾崎枕: 少女でいうと、大槻ケンヂの少女もすき。

misty8823: まくらさん、それはどんな感じの少女ですか?

尾崎枕: 思い込みで生きてる=少女?

misty8823: 自分の世界が強い、みたいな?

尾崎枕: ただ、少女と百合は違うので、そこをわけていかねば。

なお: ですね。少女と百合は違いますね。

misty8823: お、その違いを詳しく教えてください。

尾崎枕: 少女は処女性、でも、百合は無限大!!!!!

misty8823: 無限大?あ、そういうことか。

イコ: もうちょっと詳しく教えて欲しいです。

なお: 少女が少女を引き付ける可能性は高いかもしれませんね。処女性を重んじる少女が、同じく少女を好きになるのは思春期特有の現象かもしれないのですが、百合というのはもっとぐっと「恋愛」なんですよね。でもビアンともちょっと違うような。難しいです。ジェンダーの違いもあるのかも。男性にはない感情なのかもしれないですね。処女を重んじる少女と童貞を重んじる少年では意味合いが違うというか…。うーん、難しい。

misty8823: 青春小説、恋愛小説、現実世界で区分け/区分けられた人。私の持論ですが。

尾崎枕: 区切るのも無粋ですし、でも区切らないとわからない……。

なお: 無粋!それが言いたかった(笑)。そう、区切らないと論じれない…。

misty8823: そこはね、可視化の問題だと思うのですよ。

なお: 可視化ですか?

イコ: これが百合だ!っていうのは各々あるけど、言葉によって厳密にしていくと、なんか百合そのもののもってるロマン(興奮)みたいなものが失われていくのかもって思いました。

尾崎枕: 私、わかんないんですが、おばさんとかおばあちゃんは百合?

イコ: 尾崎さんのおっしゃった「無限大」っていうのも、縛られてない感があるからなのかなって。だから幻想的なものへも飛躍していく……。

misty8823: 例えば「そういう人々」(と仮に言っておきます)は今も昔もいたけど、何かのキッカケでその存在が際立つようになった。しかし今のままではなんかもやもやする。それでは名前を与えよう。 しかしその名前を持つことによって、彼らの存在はあちこちに論じられ、位置づけられ、つまり社会上存在することになるけど、常に誤解されつづけるというリスクも負う。

なお: 百合が百合精神的なものならばあさんも百合ではないかと。

misty8823: そして、何が決定的かといえば、

イコ: フーコーのクイア理論にもかかりますね>mistyさん

misty8823: 僕は、「異性愛主義」「異性愛優位 」がもっともだと思う。

なお: 「異性愛主義」ってなんですか

misty8823: つまり、男女一対のペアが恋愛だろうが日常だろうが人類史上、普遍的なものなのであるということです。これは誰も言ったわけではなく、人間には生きる権利がある、と同じくらいに、「公理」として存在する。

なお: クイア理論?

misty8823: どうしようもなく存在してしまっている。

イコ: これは議論を呼びそうな話題である……

尾崎枕: 定義付けをするか、永遠と萌え語りをするか……。

常磐 :そして「花物語」、読み終えていない常磐が推参してます。こんばんは!

イコ: フーコーって人は自分も同性が好きだったらしいんですけど、男女の性差が文化的・権力的に決められ、当たり前のものとされてしまうっていう構造を解き明かしたみたいなんですね。そのフーコーの研究が、後に「クイア理論」として発展していく……と乱暴にいえば、そういうことなんですけど……

なお: フーコーは読んでみないといけませんね…ふむ…。

misty8823: ジュディス・バトラーが理論化して、日本ではその主な翻訳者でもある竹村和子さん(最近亡くなられた……)が、異性愛主義の問題点を大きく追及しました。もちろんバトラーはフーコーをだいぶ読んでます。

イコ: 日本でも江戸時代とかには平気で男色があった。別にそれがまったく問題じゃなかった時代があると。

misty8823: イギリスでもそうだった、とフーコーは『性の歴史Ⅰ』で言っている。

なお: ああ、祖母は逆に全然同性愛に偏見がありませんね。大正時代でもそうですよ。

イコ: 元をたどればプラトンのような人たちも、少年愛をはぐくんでいた。大人の男性が少年を仕えさせて、精神の愛をはぐくむんですね……少年はなにしろきれいだから。

常磐 : ログ追います……。漫画でも江戸時代の腐女子文化を描いた話があったなぁ。衆道衆道。

misty8823: そういえば、マンガ『カムイ外伝』でも。

常磐 : 少年はなにしろきれい、良い言葉……(しみじみ)

なお: 常磐さん!それ!少年はなにしろきれい…。

イコ: 自分の妻もね、ときどき言いますよ。

なお: 名文…。

イコ: 「少年ってきれいだよね。年頃の女の子よりずっと」。

尾崎枕: ハウルの動く城の温室に住みたい。

misty8823: イコさん、あなたはやはりまず『狂気の歴史』全650ppを読まなければならないよ……。

尾崎枕: 少年綺麗。

なお: ここで萩尾。トーマの心臓。

イコ: はひっ、読みます>狂気の歴史。(フーコー初心者なので間違ってるところがあったら指摘してくださいね笑)。

misty8823: ちょっと長い話しますので、すすめといてください!

イコ: トーマの心臓は薔薇ですねぇ。

なお: 「少年ってきれいだよね。年頃の女の子よりずっと」うむ。少年の美しさは少女の処女性に勝り、まさに、一瞬の宝ですからな。

イコ: 一瞬の宝なのか……ゴクリ。

misty8823: 『狂気の歴史』の第一部→第二部の話題の中で、例えば第一章「阿呆船」では、さまざまな変わった人間が一つの船の中で運ばれるという物語が語られる。そのリストは、酒飲み、痴女、白痴、歯のない老父、魔女、死んだ犬を連れた子供、銭のない者、骨折者……。現代からするととんでもない無秩序ぶりである。そんなバラバラな彼らを当時は同じ「非理性」として扱った。この頃に「精神疾患者」は存在しなかった……。

イコ: mistyさんの講義だ

なお: ちょっと百合とずれてきてるような。フーコーについては、また改めて会を持ちましょうか。

misty8823: ペストの時代を経て、ある偶然的なキッカケで、「精神病院」と「精神病者」は誕生する。ゆっくり時間をかけて。そう、現代では鬱、統合失調症、不眠症、様々に噴出して当たり前にもなっている精神病者は、500年前には存在しなかったのだ。

なお: 私も興味のある分野ではありますが。

misty8823: あ、イコさんに送りました。ぜひ参考にしてください。どうぞ百合で!

イコ: ありがとうございます>mistyさん

なお: 常磐さんは、おすすめの百合作品ありますか?薔薇でも。

常磐 : 勉強してくるつもりでしたけど探せなかったでず〜‼()。最初は吉屋信子作品がそれだと思ってましたんご!

イコ: 常磐さんは既に、薔薇っぽいのをご自身で書いておられる気がする。

なお: 吉屋さんに票が!やった!常磐作品に流れる人間関係のあたたかさ、私も友情以上のもの(いやらしい意味ではなく)を感じて、感じ入りながら読ませていただいてます。

イコ: そうそう、いやらしい意味じゃなくて、男の子たちの関係に、友情以上のつながりみたいなものを感じるんですよね。

なお: 激しく同意。薔薇作品て悲しいものが多いのに常磐作品はあったかいんだから~。

misty8823: (笑)。

イコ: ああー、言われてみればそうかもしれない>薔薇は悲しいものが多い。

常磐 : 今も出先で発言バンバンできないんですけど感涙で余計に発言できなくなりますわ〜。

misty8823: あったかいんだから。

なお: あったかいんだから

常磐 : ありがとうございます〜あったかいんだから〜。

misty8823: なおさん、一つ質問を投げかけてもいいですか?

なお: はい!

misty8823: 僕は、例えばアイドルが好きです。アイドルをめぐる映像にはよく、女子同士でじゃれあう、というシーンがあって、それを僕はとても微笑ましく見るわけです。しかし、これは僕が男性として感じている感情のような気がします。このへん、どんなことを思います?

なお: アイドルか…。それは営業でじゃれてるのか、自然にじゃれてるのかにもよるだろうなあ。とは思いますが。

misty8823: 確かに、しかし議論が複雑になる気がする(笑)。

なお: 美少女同士の触れ合いにときめかない男子はあんまりいないんじゃないだろうか…。

misty8823: フムフム。

イコ: んむ、それは自分はちょっと違いますな……

なお: イコさんどうぞ!

イコ: 美少女同士の触れ合いには別にときめかないですぞ。

常磐 : 三次元だからあかんのかあれには常磐もときめかない。

なお: 美少女にはときめくけど?って感じかな?男性にもよるのか…?

イコ: 「けいおん!」は楽しく見てたけど、「百合を楽しんだぜ」って感じではなくて、青春を楽しんだ感じなんですよね。たとえばこれは、男性同士の関係でもいいし、異性でもいい。

misty8823: なるほ。性的なニオイはあまり感じないと。

イコ: 自分はそこで後戻りのきかない一瞬の関係ができあがっていく姿自体にときめいていて、性別はまったく気にならんのですよね。

misty8823: それはね、イコさんすごく分かる。というのは、

イコ: 美少女にはふつーにときめきます(笑)。

misty8823: 僕のときめきは、要するにこうなんじゃないか??? てすごく思う。

なお: 自分は女子だからか既に「萌え」の感情すら理解不能なのです。

misty8823: つまり、女性風呂の覗き見的な感じに、すごく近いものを僕は抱いているのだ、と。

イコ: おい(笑)。

なお: ミスティさんのえっち!!

misty8823: いやん。でも、これは本当に。イコさんと僕の違いは、わりと大きい気がするのです。

イコ: 「けいおん!」に多くの男性が萌えたのは、まあそういうとこありますよね。

misty8823: そうです。

イコ: 女子だけの部室をのぞき見してる感覚。

misty8823: そう。

なお: (この助平トークをどう薔薇と百合に収束させるつもりなんやろか…。)

イコ: ちょっと話を収束させるとですね、そういう目線があるかどうかっていうのが、男性向け「百合」と女性向け「百合」に分かれる気がするんですよ。

misty8823: そう。

なお: なるほど。

misty8823: 百合は、見る対象によって見え方が変わってくるんじゃないか、というのが僕の発言の意図です。もしくはそのような危険性があるのではないか、という。

なお: すごい理解したけど、衝撃の覗き見発言でかすみました。

misty8823: あっ(焦)。

イコ: ゲスな意見が出たっぽいけど、けっこう多くの男性の目線には、そういうとこありますね

misty8823: なおさんにひかれた……。

イコ: 自分は「ゆるゆり」とか、「ごちうさ」とか、あんまりおもしろいと感じないんだけど。

なお: ゲスとは思いませんよ。すごく理解しました。いやいや、ほんとに。面白いな…と。ゆるゆり?ごちうさ?

misty8823: いや、でも言って良かったと思います。イコさんと僕ですら「百合」の見方が違う。

イコ: 男性向け百合アニメです。ああいう百合作品が、男性によって消費されているのは、やっぱりのぞき見的感覚あると思う。

尾崎枕: 幻想ですけどね(毒)。

misty8823: そう、幻想(笑)。

イコ: おお、序盤の話とつながる(笑)。さすが尾崎さん。そうそう、幻想ですね……。

なお: 百合自体を淡い性の対象としてパッケージング、商品化したような作品なんですかね?>イコさん。

イコ: 欲望の対象としての「女の子」がいて……。でも、決して触ることはできないし、女性の園に立ち入ることなんてできない。じゃあ「女の子」は女の子の園で何やってんのよ?っていう妄想を、突きつめて行った感じですかね

なお: キャラメル箱の中の宇宙みたいな感じですね。よく理解出来ました。ありがとうございます。

イコ: 決して触ることはできないけど、近くに感じられる気がするから、やっぱり、淡い性の対象として、焦がれつつ、消費する……。

尾崎枕: そもそも、淡くないんでは(性として)。

misty8823: それは、おそらく、「男性の頭の中での女性(たち」なのでしょうね(憂い)。

イコ: かもしれない(笑)。>淡くない。

なお: そうですね、気を使って(笑)、淡くしてしまいました。

イコ: 距離の取り方が難しいなぁ(笑)。逆に、BLにもだえる女子たちの気持ちを聞きたいなぁ。

misty8823: そうですね、薔薇の話を聞きたい!

尾崎枕: 目、反らし。

なお: 性行為のあるBLは、私は無理ですね。

イコ: うちの妹が、テニプリに遅れてハマっていて……やばいです。完全に腐っています。(崇敬の念すら抱く)

misty8823: 高校生の時に、昼休みに女の子がテニプリのやつ読んでたんですけど、まさに○○ラしてるシーンでまじでびっくりした思い出が(爆)。

なお: ガチのやつは、ちょっと…。朝チュンくらいで勘弁願いたい。大丈夫です。女子はみんな一度はテニプリに腐れるのですから。手塚×不二でした、私は!!悪いのか!!みんな敵か!!!!

イコ: (笑)。

misty8823: 敵じゃないよ!(笑)。

イコ: なぜ腐れるのか、どこに惹かれるのか、もっと詳しく!

misty8823: あれは、最近の子の登竜門的な感じですか? 

イコ: うちの妹は別のモノから始めて、紆余曲折を経てテニプリに辿り着きました。(そして破壊力がものすごいと電話で興奮しながら言っている)。

なお: テニプリは決してBLとしては描かれた作品ではないのに、能力が高く、美形で、キャラが際立っていて、女子は理想の王子様を(跡部様を)見つけて崇拝し、自分の中でどんどん発展させていってしまう。恐ろしい漫画なのですよ。

misty8823: ふむ。

イコ: な、なるほど……。中学生……。

尾崎枕: やはり、跡部様なのですね……。

イコ: 「俺様の美技に酔いな。」

なお: 女子にしても「決して届かない少年の園」にあこがれているんです。ギクっ>枕さん。

尾崎枕: 尾崎、この座談会まとまるのか、若干気になってます

なお: ですね。どこにおとしたらいいのかわからない…。

尾崎枕: でかい!!

なお: でかい!

misty8823: あ、でも自分はこの座談会で大きなものを見つけましたよ。本当にありがたいかぎりです。

イコ: こういう雰囲気の座談会楽しいです(笑)。

なお: 本当に申し訳なく思っています。

misty8823: 結局「世の中は複雑だ」くらいしか言えませんけど(笑)。でも、そういうことだと思うんですよね~(笑)。

なお: お叱りはわたくしが受けます。

尾崎枕: あ、私もめっちゃたのしいですよ。

イコ: 結論は必要ないですしね。

misty8823: あ、じゃあ、自分が今日言おうと思っていた作品をいいます。

なお: お願いします

misty8823: 江国香織『きらきらひかる』、ジャン・ジュネ『花のノートルダム』、三島由紀夫『仮面の告白』です(笑)。ちょっと文芸部っぽくなりますかね(笑)、ぜんぶ薔薇です…。

イコ: twitterに「仮面の告白」が話題に上がってないと書いたばかりだった(笑)。

misty8823: おぉ(笑)。

なお: 「仮面の告白」は読書会にしてもいいかもしれませんね。集客あるのかわからないけど。

常磐 : 写真に収める(図書館予約ポチー)

イコ: ジュネ……。

misty8823: あ、平野啓一郎が「仮面の告白論」書いてて、それも併せて読みたいところですほんと。『花のノートルダム』は、ヴィジーヌとミニョンという二人の男性のだらだらしていて、金のない、時に狂おしい生活が描かれているんですが、とてもきれいだと思いました。よく獄中で書けたなと思います。

イコ: なんか比喩がすごいんですよね、ジュネ。友人が「イカれてる!」と絶賛してました。

misty8823: イコさん僕はね、ジュネを読んでてフランス文学っぽくなるな~と思いました。なんかね、破壊的なことやってるのにね、雰囲気が伝統的な作品とも通じるんですよ。

イコ: 尾崎さん、それマジある。mistyさん、またジュネのこと教えてください。

misty8823: ぜひ!

イコ: あ、自分からも一作いいですか?

misty8823: どぞ!

なお: おねがいします!

イコ: 最近、ダンテの「神曲」読んでまして……。

なお: すげえ。

イコ: 地獄を抜けて、煉獄山のてっぺんまでいったところです。あと天国だけなんですけど、簡単に話すと、人生の道半ばで正道を踏み外したダンテくん(35歳♂)。暗い森でさまよっていると、大詩人ウェルギリウス様(♂)の魂と邂逅する。ウェルギリウスはダンテに、「お前、いっしょに地獄行ってみる?ベアトリーチェもマリアもいいよって言ってるし案内してやるよ」とそそのかす。それでホイホイついていく。地獄には阿鼻叫喚の図が。ダンテはまだ生きてるもんだから、刑罰は受けないけど、めっちゃおびえる。

misty8823: (ちなみに有名な漫画家が地獄篇を書いててそっちもオススメです。だれだっけ。)

イコ: そのたびに、「先生~~」とウェルギリウスにしがみつくダンテくん。「先生、抱きしめてください!」「うん」「先生、私を抱いて走ってください」抱く。とにかくウェルギリウスに甘えるダンテ。そしてその要求に応えるウェルギリウスがですね、非常におもしろいと思ったのでした……。

なお: それね。

misty8823: 薔薇的ですね。ウェルギリウスのイケメンっぷりな~。(白目)

イコ: 男色の罪で、ふつうに地獄に落とされてる人がいるんですよ。

なお: Akilaさんとも話したんですけど、「デミアン」って絶対薔薇ですよね。

イコ: ダンテのそれはなんなんよと。

なお: 古典て結局、至高の精神の愛を描こうとするとどうしても、女性は排斥されがち。とまれ、ファムファタルになれても死んでたり死にかけてたり。古典には薔薇、多いんじゃないですかね?

misty8823: これはとても発見ですね。文学上でも、同性愛が異端的な目線で見られるのは、本当にごくわずかな期間にしか過ぎない。

イコ: ソドムの例があるので。

なお: 同性愛っていう意識すら当人同士になさそうですよね。

misty8823: そうなんです。

イコ: 神曲のキリスト世界では、男色はかなり重い罪として描かれてましたが。

misty8823: 長いキリスト教の歴史、じっさいにはどんなだっただろう……。たぶん分かりませんね。

イコ: ソドムの解釈にも、色々あるみたいで、調べてたら止まらなくなりました……

なお: 旧約聖書に描かれているような禁忌って、結局「性行為」の有無な気がします。子孫繁栄が前提だから、快楽が目的の性行為自体ダメで、キリストの復活を最初に見たマグダラのマリアも娼婦で民衆に石を投げられる存在でしたしね。なので、「精神的な至高の愛」は同性間のほうがむしろ生じやすかったのかもしれない。精神的に強く惹かれあうことに「同性愛」の意識はなくて…。でもこれってすごくえろいですね。

イコ: 上でちょっとふざけて言ったのは、ダンテの一人称が、非常にユーモラスだったからです。(念のため……)。

misty8823: あぁ、なるほど。面白い。

なお: 旧約には性行為の禁忌がかなり詳しくかいてあるんですよ。家畜と交わってはいけない、妻の姉妹と交わってはいけない、母と交わってはいけない…と。

尾崎枕: 枕、ダウンです。悔しいですが離脱です。

なお: 枕さん、お疲れ様でした。楽しかったです~!ありがとうございました。

なお: では、座談会しめます!参加いただいた方、お疲れ様でした。ありがとうございました。

常磐 : ひゃはー! お疲れ様でした〜

なお: お疲れ様でした!また是非にお話しさせてください!>常磐さん!座談会

misty8823: おつかれさまです~。

イコ: おつかれさまです。