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創作合評(12月)

創作合評:12月21日(水) 20:00 skypeのグループチャットにて

参加者:annaendo、イコ、だいぽむ、神崎裕子、緑川、しろくま、小野寺、6、常磐誠

対象作品: 常磐誠「ないものねだりが死ぬその日まで」
     る 「フォーカス」

     緑川「異形の者」

 

 

「ないものねだりが死ぬその日まで」:常磐 誠

  

第一印象とリアリティについて

 

[11/12/21 20:05:25] だいぽむ: まずは印象から聞いていきましょうかね

[11/12/21 20:05:50] だいぽむ: 小野寺さんはこの作品を読んで、どんな印象を持たれましたか?

[11/12/21 20:06:00] 小野寺: いきなりですかい

[11/12/21 20:06:05] だいぽむ: はいw

[11/12/21 20:06:06] 小野寺: ()

[11/12/21 20:06:50] 小野寺: ええっとですね、年長なんで、この作品への理解は自信ないです。正直申し上げて。

[11/12/21 20:07:07] 小野寺: ざっくり、よくわからないという

[11/12/21 20:07:07] だいぽむ: 主観でいいですよ

[11/12/21 20:07:34] 小野寺: 今までの小説らしさというのはまるきりないです

[11/12/21 20:07:43] だいぽむ: 今までの小説らしさというと。

[11/12/21 20:08:08] 小野寺: 自然主義的な作風というか

[11/12/21 20:08:20] だいぽむ: リアリズムを重視する感じですかね

[11/12/21 20:08:23] 小野寺: それがいい悪いはべつにして

[11/12/21 20:08:46] 小野寺: かといってリアルな感じがしないわけでもないですよね

[11/12/21 20:09:19] 小野寺: 何か叫び、もがきのようなものは伝わってくると思います

[11/12/21 20:09:24] だいぽむ: 僕はこの作品は、かなり絶妙なバランスのもとに成り立ってるきしますね

[11/12/21 20:09:56] だいぽむ: リアリズムっぽくはないけど、でもありうるかも?と思わせる

[11/12/21 20:09:59] イコ: うん

[11/12/21 20:10:20] だいぽむ: うさんくささを感じさせないリアリティがある

[11/12/21 20:10:57] 小野寺: 読者に噛んで含めて説得させるという手法じゃなくて自分の感情を言葉で埋めているという印象です

[11/12/21 20:11:04] だいぽむ: そうですねー

 

 

文体について

 

[11/12/21 20:11:16] だいぽむ: 一人称のうまい使い方ですねー

[11/12/21 20:11:38] 神崎裕子: うん一人称の使い方は面白い

[11/12/21 20:11:59] だいぽむ: 一人称だからこそ、この不思議な夢や現象がリアリティを持つという

[11/12/21 20:12:04] だいぽむ: いい例だと思いました

[11/12/21 20:12:29] イコ: 下手くそな人だとただのひとりよがり、世界の狭さにつながってしまうんだけどね

[11/12/21 20:12:34] 神崎裕子: あとどこか投げやりな口語体も雰囲気に合っている

[11/12/21 20:12:55] annaendo: ことばのリズムが面白いと感じた

[11/12/21 20:13:04] 小野寺: 発語能力の高い人だと思いました

 

 

「お前さん」と「お前さん」について

 

[11/12/21 20:13:36] だいぽむ: 互いに相手の人をお前さんと呼ぶのがカオスをもたらしている気がする

[11/12/21 20:13:50] だいぽむ: 後半どっちがどっちなのか分かんないw

[11/12/21 20:14:05] annaendo: 色分けしながら読んだ

[11/12/21 20:14:09] 神崎裕子: 実際どっちでもいいような気もしました

[11/12/21 20:14:17] 小野寺: 僕ははじめ時計のひとりごとかと思いました

[11/12/21 20:14:25] イコ: どっちも「自分」ととらえてる

[11/12/21 20:14:47] だいぽむ: そうですねー。徐々に渾然一体となっていく感じ

[11/12/21 20:15:08] 神崎裕子: ああそういう雰囲気があったからどっちでもいいとおもったのかな。>イコさん

[11/12/21 20:15:28] イコ: 常磐さんってよくさ

[11/12/21 20:15:38] イコ: tweetに、自分の小説の登場人物出すじゃない

[11/12/21 20:16:01] イコ: 自分の行動に対してさ、登場人物が突っ込みを入れてるという

[11/12/21 20:16:10] 神崎裕子: うん

[11/12/21 20:16:17] イコ: ああいうの地で行く小説だと思ったね

[11/12/21 20:16:44] イコ: おれに対して別の人物(おれの分身)が、突っ込みを入れる

[11/12/21 20:17:10] だいぽむ: 客観視するための彼なりのテクニックなのかもね

[11/12/21 20:17:17] イコ: そうだと思う

[11/12/21 20:17:34] イコ: んで、これは、単に「おれ」と「彼女」の対立じゃなくて

[11/12/21 20:17:45] イコ: 「お前さん」「お前さん」と呼び合うことによって

[11/12/21 20:17:58] イコ: 互いの個性が溶けあい

[11/12/21 20:18:07] イコ: 大きなひとつの意識の流れのようになる

[11/12/21 20:18:20] イコ: 自分を相対化する自分、それをさらに相対化する自分

[11/12/21 20:18:23] annaendo: 「なんで布団飛ばしたの分かるんだよ。見てたのかよ。」の部分てその部分なのかなぁ

[11/12/21 20:18:40] イコ: お、たしかに伏線ぽいすね!

[11/12/21 20:18:47] だいぽむ: ですねー

[11/12/21 20:19:40] イコ: 無限に客観視されつづけることで、自分はひとりきりであり、また、拡散されてもいくという、なんだか高度なことをやっているように思えた

 


擬音の使い方について

 

[11/12/21 20:20:37] だいぽむ: イコさんはそういえば擬音も褒めてたね

[11/12/21 20:20:41] イコ: 褒めた

[11/12/21 20:20:51] イコ: 擬音なんて、ふつう小説に出したら

[11/12/21 20:21:02] イコ: マイナスにしかならんのですけど

[11/12/21 20:21:22] イコ: これは、プラスに転じている気がしましたね

[11/12/21 20:21:30] だいぽむ: しゃー。しゃぎー。

[11/12/21 20:21:38] イコ: それそれw

[11/12/21 20:21:39] annaendo: ダラダラドロリ、とかもいいですよね

[11/12/21 20:22:17] 神崎裕子: 想像力が足りないせいかどんな音か想像できてないw

[11/12/21 20:22:33] だいぽむ: 普通の擬音とはちょっとずれてて、それが面白いんだよね

[11/12/21 20:22:43] イコ: 氷上を走ってるんでしょうね、スケートのように。

[11/12/21 20:22:55] だいぽむ: てかコンクリートの上スケートする音なんて元々良く分からんしw

[11/12/21 20:23:06] イコ: そうだねw

[11/12/21 20:23:20] だいぽむ: しゃーしゃぎーならしゃーしゃぎーなんだろう

[11/12/21 20:23:23] 神崎裕子: たしかに

[11/12/21 20:23:42] 神崎裕子: それしかないのか

[11/12/21 20:23:46] イコ: 「しゃぎりっ。」で止まる気がする

[11/12/21 20:23:55] だいぽむ: 確かにw

[11/12/21 20:24:00] annaendo: 想像つく

 

 

ないものねだりの意味とは?

 

[11/12/21 20:24:57] 小野寺: 私は、人生で成功する・・・とかないものねだり・・・という箇所でやや足をすくわれたようなところはあります

[11/12/21 20:25:15] だいぽむ: どういうことでしょう

[11/12/21 20:26:13] 小野寺: というのは、この作者にとっての成功とは、ないものねだりというのは何をねだっているのかなどの点です

[11/12/21 20:27:15] だいぽむ: 個人的な考えとしては、それを暗喩するのが夢の内容だと思うんですよね

[11/12/21 20:27:41] イコ: イコの読み

「ないものねだり」→「無いものねだり」→「無がほしい」→「無なんて欲しがることはできない」→「無は死である」→「死をねだることが死ぬその日まで」→「生きることを肯定できるようになるその日まで」

[11/12/21 20:28:02] イコ: どうよこれ

[11/12/21 20:28:07] annaendo: わたしもイコさんと同じです

[11/12/21 20:28:20] 小野寺: そりゃすごいですね。思いもよらなかった

[11/12/21 20:28:22] annaendo: 生きてるからこその無への欲求みたいな

[11/12/21 20:29:01] イコ: こんなアンヴィバレントなこと考えて描いてるとしたら、相当すごい書き手だと思うね

[11/12/21 20:29:45] だいぽむ: 無は死、というのがよくわからない

[11/12/21 20:29:53] だいぽむ: それはつまり何もかもが欲しいって、ことじゃないのかい。お前さん。

[11/12/21 20:29:58] 小野寺: しかし逆に言えばある程度そういう考えでなければないものねだりの言葉が浮いてしまいますからね

[11/12/21 20:30:14] だいぽむ: という記述があるけど、これがわからなくなる

[11/12/21 20:30:25] イコ: 『「どうして、生きてるの」

 ぐしゃりっ。卵が落ちた。見てみたら、卵を支えていたはずの紅いネットが切れていた。』

[11/12/21 20:30:33] イコ: →死を想起させる表現

[11/12/21 20:31:01] annaendo: 無=完全に死、ていうわけじゃない気がする

[11/12/21 20:31:10] 神崎裕子: それなら残骸が残っているし周りに影響をあたえている

[11/12/21 20:31:18] イコ: 死を「自由」ととらえる向きは、青春にはあると思う

[11/12/21 20:31:43] だいぽむ: 死んで自由を手に入れたい、ということかな

[11/12/21 20:31:53] annaendo: リアルな死ではないですよね。女の子の部分からしても。

 

無=関係からの逸脱?

 

[11/12/21 20:32:03] 小野寺: 死というよりは関係からの逸脱みたいなものかと思います

[11/12/21 20:32:11] イコ: あーなるほど

[11/12/21 20:34:30] イコ:必ずしも言葉上の「死」とは限らないのかもね

[11/12/21 20:34:47] イコ: 肉体の死だけじゃなくて、色んな死があるわけだし

[11/12/21 20:35:12] イコ: 小野寺さんの読みは、なるほどと思った。関係かー。

[11/12/21 20:35:24] だいぽむ: どんな関係ですか?

[11/12/21 20:35:55] だいぽむ: むしろ孤立を感じるんだけど・・

[11/12/21 20:36:40] annaendo: 私は無への欲求とリアルな死の葛藤のように思いました

[11/12/21 20:37:01] 小野寺: それは、自分自身(彼女ではなく自分として)も含めて家族や社会もろもろのです

[11/12/21 20:37:32] だいぽむ: 僕も無を望んで望みきれない男の、リアルな死の葛藤だと感じましたねぇ

[11/12/21 20:37:39] 小野寺: たとえ現在孤立していても頭の中に関係の残滓はあるのではないのでしょうか

[11/12/21 20:38:00] イコ: その関係が、「彼女」となってあらわれる?

[11/12/21 20:38:29] だいぽむ: うーん、彼女との関係を絶つことを望んでるようには見えない

[11/12/21 20:38:48] 小野寺: イコさん、そこまでは言い切れないように思います

[11/12/21 20:39:06] だいぽむ: 関係性がテーマだとしたら、

[11/12/21 20:39:14] イコ: そうね、断つことを望んでるようには見えない

[11/12/21 20:39:14] だいぽむ: それにまつわる記述がもっと必要な気がするよ

[11/12/21 20:39:20] だいぽむ: 読み取れてないだけかな?

[11/12/21 20:39:58] 小野寺: つまりはないものねだりという状態が不快なんじゃないかと思うのですが

[11/12/21 20:40:17] イコ: でもこの人、孤独だよね。最初は彼女と関係してるように見えるんだけど、徐々に彼女がぼやけていく。

[11/12/21 20:41:07] イコ: ついに自分ひとりの語りになるように見えるってのは、なんかやっぱり、「逸脱」というか一つの傾向といっていい気がするな

 

最後の会話文の応酬について

 

[11/12/21 20:41:31] annaendo: 会話文の使い方がうまいですよね

[11/12/21 20:41:53] 小野寺: それは感じますね。最後には叫びっぽくなっています

[11/12/21 20:42:29] annaendo: 最後のところはちょっと、と思ってしまいましたが、みなさんどうですか

[11/12/21 20:42:41] イコ: あんまり好きな会話のやり方じゃないんですけど、うまいとは思います

[11/12/21 20:42:58] イコ: 最後のところって、タイトルコールですか?

[11/12/21 20:43:10] 神崎裕子: 好きかどうかはともかく苦しくなった

[11/12/21 20:43:31] 神崎裕子: これはぼくが若いからかと思うけど

[11/12/21 20:43:31] だいぽむ: 主人公の頭の中の混沌と、会話の錯綜がリンクしてて、うまいと感じました

[11/12/21 20:43:48] annaendo: いや、あまりにも生きるということが鮮明になりすぎてる気が

[11/12/21 20:44:35] だいぽむ: 生きてる。

 生きてる。

 まだ、生きてる。

 生きていく。生きていく。

[11/12/21 20:44:37] だいぽむ: ここかな

[11/12/21 20:44:51] annaendo: はい

[11/12/21 20:44:56] イコ: 生きるって言葉が、鮮明になることで、逆説的に

[11/12/21 20:45:09] イコ: 「死」への渇望を裏付けてるといえないでしょうか?

[11/12/21 20:45:50] 神崎裕子: エロスとタナトスみたいになってきたw

[11/12/21 20:46:29] annaendo: 生きてる、という言葉にただ単に自分が萎えたのかも。ネガティブ人間なのでw

[11/12/21 20:46:32] イコ: 抽象的なハナシだから、どうしてもね>神崎さん

[11/12/21 20:46:32] 小野寺: 「死」の捉え方は年齢によって異なると最近思いますよ()

[11/12/21 20:46:47] イコ: ありゃネガティブの裏返しだと思うんすよ

[11/12/21 20:47:17] annaendo: たしかに逆説的な考え方もできますよね

[11/12/21 20:47:25] イコ: 「いつまでだって繋いでて」→こういう言い方って萎えるけどさ

[11/12/21 20:48:08] イコ: そういうありきたりなポジティブワードの連続が

[11/12/21 20:48:22] イコ: 皮肉な感じを、強調しているような

 

しろくまさんの印象

 

[11/12/21 20:51:24] 小野寺:さきほどみえたしろくまさん緑川さんはどうでしょうか

[11/12/21 20:51:50] 緑川: あ、ちょっと今、ログ追ってますので

[11/12/21 20:52:09] だいぽむ: シロクマさんはもう追いつきました?

[11/12/21 20:52:27] しろくま: はい

[11/12/21 20:52:35] しろくま: 感想、そうですね……

[11/12/21 20:52:58] しろくま: 僕は月刊twi文に更新したときに軽く目を通しただけなので

[11/12/21 20:53:16] しろくま: 感想と呼べるものを持ち合わせてはいません

[11/12/21 20:53:18] しろくま:

[11/12/21 20:53:47] しろくま: いままで投稿されてきた作品とは違う、勢いのある作品だなと思いました()

[11/12/21 20:54:17] しろくま: あの作品は、プロットとか骨組みをって作ってから書かれた作品なのですか?

[11/12/21 20:54:42] だいぽむ: どうなんでしょ・・

[11/12/21 20:54:53] イコ: 本人がいないと分かりませんね

[11/12/21 20:54:54] しろくま: あ、書かれた方がいないのですね

[11/12/21 20:54:54] だいぽむ: でも結構考えて作ってる気がします

[11/12/21 20:55:02] しろくま: それは失礼しました

[11/12/21 20:55:06] だいぽむ: 伏線があったり

[11/12/21 20:55:27] だいぽむ: 夢の内容が自由?死?を暗喩してたり

[11/12/21 20:55:50] だいぽむ: 彼女が仕事に向かう途中というのも

[11/12/21 20:56:16] だいぽむ: 現実世界とつなげる役割を意識したんじゃないかな

[11/12/21 20:56:24] イコ: なるほど

[11/12/21 20:56:38] だいぽむ: だからつないでいて、と。

[11/12/21 20:56:43] イコ: はーw

[11/12/21 20:57:17] annaendo: そこは気づきませんでした

[11/12/21 20:57:21] だいぽむ: これってプロット組まなきゃ無理じゃない?w

[11/12/21 20:58:00] しろくま: でも、kれくらいの長さなら、「プロットを組む」という作業がなくても、

[11/12/21 20:58:11] しろくま: 頭の中でできると思ったので

[11/12/21 20:58:29] イコ: フランツ君の小説に近い気がした。あの人はとくにプロット組まず、感覚でがんがん書くようだけど

[11/12/21 20:59:13] しろくま: 本人が来ないと何にもならない話ですね()すみません

 


表現が幼い?

 

[11/12/21 20:59:14] イコ: ひとつだけ苦言を呈したいんだけど

[11/12/21 20:59:33] イコ: 『アスファルトの路上を削るように、摩擦なんてない道を滑る』

[11/12/21 20:59:47] イコ: アスファルトの路上を削るなら、摩擦はすごいと思うんだ

[11/12/21 20:59:51] annaendo:

[11/12/21 20:59:58] だいぽむ: ww

[11/12/21 21:00:08] 神崎裕子: これはっみすのようなw

[11/12/21 21:00:15] だいぽむ: 僕も気になったのが…

[11/12/21 21:00:40] だいぽむ: 売られてる卵って無精卵だから、命を散らすという例えははたしてどうなのか・・

[11/12/21 21:01:12] イコ: 命は宿ってないですね

[11/12/21 21:01:23] イコ: 総じて語りが幼いんだよね

[11/12/21 21:01:30] annaendo: 卵がつぶれること自体が死を連想させるからじゃないですかね

[11/12/21 21:01:39] 小野寺: いや、わざとだったりして

[11/12/21 21:01:55] イコ: かもしれないから、突っ込みづらいんだよなあw>わざと

[11/12/21 21:02:29] 小野寺: わざわざ無精卵とは書かないような気もしますよ

[11/12/21 21:02:48] だいぽむ: うーん

[11/12/21 21:02:55] だいぽむ: 語りが幼いって言うのは? >いこ

[11/12/21 21:03:22] しろくま: 「一般に」みたいですね。http://www.agriworld.or.jp/chikusan/lint061221.html

[11/12/21 21:03:55] イコ: 表現がさ、幼いじゃん

[11/12/21 21:04:06] イコ: 掛け布団は吹っ飛んで部屋の片隅に旅立っていて、とか

[11/12/21 21:04:48] 小野寺: 厳しいっすね

[11/12/21 21:04:50] イコ: 高校生くらいなら、まあ許せる感じで、大学生でこれなら、精神年齢に幼さを感じる

[11/12/21 21:04:50] だいぽむ: 気になるほどじゃなかったけどなぁ

[11/12/21 21:04:57] だいぽむ: そうか・・

[11/12/21 21:05:04] 緑川: ですね。 >イコさん

[11/12/21 21:05:17] 緑川: それも、わざとと言われるかもですけど

[11/12/21 21:05:23] イコ: そうなんですよねww

[11/12/21 21:05:31] しろくま: わざとでなくても、個性の範囲で

[11/12/21 21:05:58] 緑川: そういう語り口をこの作品で選んでるってことかも知れませんけど

[11/12/21 21:06:13] 緑川: 別の作品を読んでみないとなんとも言えないかな

[11/12/21 21:06:16] イコ: そうですね。でもイコは、この語りが損してると思いました

[11/12/21 21:06:31] イコ: こういう語りをする「幼い」小説は、巷にごまんと溢れてるわけで

[11/12/21 21:06:49] イコ: どこかに、大人の目線がほしかったな。

 


途中の「お前さん」もどきの正体とは?

 

[11/12/21 21:08:52] 緑川: 途中の、「お前さん」もどきは、いったい何なんでしょ?

[11/12/21 21:09:38] 緑川: 「阿呆なのかい」って言ってる声

[11/12/21 21:09:40] イコ: 自分を二人称的表現によって客観視する、という意味での「自分」かな

[11/12/21 21:09:53] 緑川: 最初の「お前さん」とは違うんですよね

[11/12/21 21:10:24] 緑川: 手短に私の考えだけ・・・

[11/12/21 21:10:30] だいぽむ: ううむ、わからん・

[11/12/21 21:10:46] 緑川: 最初と最後の彼女と俺の会話

[11/12/21 21:11:03] 緑川: 対話は対話なんだけど、モノローグっぽくも見えます

[11/12/21 21:11:27] 緑川: 同種の人格

[11/12/21 21:12:02] 緑川: それで、常磐さんが意識されてるかは分からないんですけど

[11/12/21 21:12:10] 緑川: ここで、他者が顔を出したのかなと

[11/12/21 21:12:19] 緑川: 調和的な会話に飽き足らなくなって

[11/12/21 21:12:29] 緑川: なんて、読んだんですけどね

 


6さんの読みの紹介

 

[11/12/21 21:14:32] イコ: 6さんの読みを紹介させて

[11/12/21 21:14:38] だいぽむ: はい

[11/12/21 21:14:50] イコ: [1:00:29] 6:

 

「ないものねだりが死ぬその日まで:常磐 誠」

 

この作品をぼくは肯定的にとらえたい。合評の中でもこの作品は、厳しい言葉に攻め立てられているのではないかと予感するが、僕は独りでもこの作品については肯定したい。

 

まずはこの言葉の不安定さが逆に言葉に運動を与えて、軸がぶれていること自体に魅力を感じさせる。小島信夫の文章にちょっと近いような言葉の運動をみることができた。小島信夫を読んでみてください。

 

あとは、徹底が足りない。物語内容が陳腐という点が残念。

 

徹底が足りないと思ったのは、これ見よがしな文章なばかりで、芯から来るものがない。

ちょっと余計なほど、語りのユニークさが目立ち鼻白む場面もある。むしろ真面目な文章などを入れてもよかったかもしれない。緩急がなかった気がする。

 

あとは携帯の会話・踏切の場面などが場面設計において何となく想像力をもっと働かせる気がした。この文体を維持して、とんでもない変な世界を描いて欲しかった。

 

電子顕微鏡で覗いた微生物の運動などを描いた物語であれば、何となくこのゲジゲジした文章とあいまって面白くなったのではないでしょうか。

 

 

「フォーカス」る

 

詩の短さについて

 

[11/12/21 21:17:27] だいぽむ: うむ、短い

[11/12/21 21:18:02] しろくま: これだけ短いと、みんな感想、どうするのかな。

[11/12/21 21:18:25] イコ: 詩は短くてもいいじゃないですか>しろくまさん

[11/12/21 21:18:39] イコ: 一行の小説もあるくらいだし。

[11/12/21 21:19:03] 神崎裕子: 世界最短の詩って確か五文字だったなw

[11/12/21 21:19:10] イコ: へえw

[11/12/21 21:19:45] しろくま: 作品としてよくても、感想はあまり深く語れないなぁと。

[11/12/21 21:21:12] しろくま: 詩じゃないけど、「天気晴朗なれども浪高し」も名文。話題がそれちゃった。

 


解釈について

 

[11/12/21 21:21:19] 小野寺: これは男と女の詩でしょう

[11/12/21 21:22:04] 小野寺: カップルが柳を見ていて。柳だね、柳だね。なんですよね。おそらく

[11/12/21 21:23:26] イコ: 対話している感じには読めますね

[11/12/21 21:23:44] annaendo: るさんぽい、としか言えない

[11/12/21 21:24:23] イコ: るさんぽいすか、これw るさんの特徴が消えてると思ったんですけど

[11/12/21 21:24:58] 小野寺: 私としては

[11/12/21 21:25:08] 小野寺: わりに肯定的です

[11/12/21 21:25:26] annaendo: いや、いつもすぐ理解できるのは詩じゃねえ、みたいに言ってるんでw

[11/12/21 21:25:34] イコ: なるほどw

[11/12/21 21:26:04] 小野寺: というのは、どういう場面かいろいろ想像できて解釈が楽しめる点です

[11/12/21 21:26:23] イコ: ふむふむ

[11/12/21 21:27:01] だいぽむ: 僕は幅が広すぎて逆に印象が薄いというか・・

[11/12/21 21:28:19] annaendo: ひっかかりがあんまないですよねえ

 


イコ的解釈

 

[11/12/21 21:29:04] イコ: 一連→カップルの他愛もない会話

二連→外部の視点の明示、まるで一つの顔の目のように、同じものを見て、同じようなことを言っている二人だという印象

三連→外部の視点は、カップルに記念写真を頼まれた人間のものであることが分かる。カメラごしに、柳の下にいるかれらの輪郭が定まっていく。フォーカスされる。

[11/12/21 21:29:29] イコ: どう?

[11/12/21 21:29:53] annaendo: フォーカスって題名だった、そういえば

[11/12/21 21:30:06] annaendo:

[11/12/21 21:31:00] だいぽむ: 二連て外部の視点なのかね

[11/12/21 21:31:11] イコ: 実は一連も外部の視点なんだけどね

[11/12/21 21:31:44] イコ: 明示されるのは二連、てことで。

[11/12/21 21:32:19] しろくま: 柳が目に見えるとは、どんな形の柳なんでしょうね。

[11/12/21 21:32:27] だいぽむ: 柳の葉が二つたれてる様がちょうど目のようだ、っていってんのかと思たけど

[11/12/21 21:32:37] 小野寺: イコさんに賛同せざるをえないですね

[11/12/21 21:32:42] 緑川: いや、私の最初、柳が目だと読みました^^;

[11/12/21 21:32:43] イコ: はじめはそう思った>だいぽむ

[11/12/21 21:32:46] 小野寺: 悔しいですが

[11/12/21 21:33:18] annaendo: 人間の目がフォーカスが合う時のこと言ってるんじゃないか、と思ったけれど

[11/12/21 21:33:33] イコ: ふむ

[11/12/21 21:33:54] しろくま: 柳ってピントあわせにくそうですね()

[11/12/21 21:34:00] 小野寺: 僕もはじめはみなさんと同じ読みでしたよ

[11/12/21 21:34:05] イコ: あ、たしかに>ピントあわせにくそ

[11/12/21 21:34:17] annaendo: どうしてもカメラやってるとそうなるw

[11/12/21 21:34:22] 緑川: 輪郭がぼやける?

[11/12/21 21:34:24] 緑川:

[11/12/21 21:34:25] イコ: 柳をはじめ「涙」かと思った

[11/12/21 21:34:41] 緑川: だから、柳なのかな、他の木じゃなくて

[11/12/21 21:34:57] しろくま: どこにピントを持ってこればいいか、たぶん難しそう。

[11/12/21 21:35:03] イコ: かもしんないすね>緑川さん

[11/12/21 21:35:13] イコ: 詩自体のピントが合わせづらいという

[11/12/21 21:35:19] イコ: るさんのことだから狙ってるはずだ

[11/12/21 21:35:36] annaendo: なんか頭が気持ちすっきり

 


「ぼやかしながら」とは?

 

[11/12/21 21:36:20] 緑川: では、次の問題は、なぜ、ぼやかさなきゃならないか、でしょうか?

[11/12/21 21:36:37] 小野寺: それが最大の謎ですね

[11/12/21 21:37:22] 緑川: ちょっと今、思いつかないですが

[11/12/21 21:37:53] 神崎裕子: ねてしもうた。フォーカスは焦点の事ですよね

[11/12/21 21:38:28] だいぽむ: そですね

[11/12/21 21:38:35] 神崎裕子: でカメラは全体を写すためにはピントを緩く

[11/12/21 21:38:40] イコ: そっすね。言葉通りレンズの焦点とは限らないですが

[11/12/21 21:39:06] 神崎裕子: 一部を写すためには絞る

[11/12/21 21:39:48] 神崎裕子: ぼやかしているのではなく

[11/12/21 21:40:02] 神崎裕子: 絞っているようにおもった

[11/12/21 21:40:18] 神崎裕子: 相対的にほかのがぼやけている

[11/12/21 21:40:24] イコ: あ、そっか、いじってんだ

[11/12/21 21:40:37] 緑川: 過程なわけね

[11/12/21 21:41:18] だいぽむ: 何かに焦点を絞ろうと思ったら周りがぼやけるってことかな

[11/12/21 21:41:25] だいぽむ: 恋愛だろうがなんだろが

[11/12/21 21:41:33] イコ: や、焦点あわせようとするとき、一度ぼやけるじゃないすか

[11/12/21 21:41:34] しろくま: それはピントじゃなくて絞りです>神崎さん

[11/12/21 21:41:55] 神崎裕子: カメラやっている方にはかなわない汗

[11/12/21 21:42:22] しろくま: 被写体の背景をぼかすなら、絞りは開きます()

[11/12/21 21:42:52] annaendo: 写真教室みたいなってきたw

[11/12/21 21:42:57] イコ:

[11/12/21 21:43:05] 小野寺: 自分は片目なんでわからないけど人間は普通は右目と左目のどちらでカメラをあわせるのですかね

[11/12/21 21:43:19] annaendo:

[11/12/21 21:43:21] 緑川: 利き目の方?

[11/12/21 21:43:23] しろくま: それぞれ利き目があります

[11/12/21 21:43:29] だいぽむ: なんと

[11/12/21 21:43:39] イコ: どうでもいいけど利き耳ってのもあるよね

[11/12/21 21:43:46] しろくま: 誰でもあるはずですよ。

[11/12/21 21:44:05] イコ: 受話器耳に当てる方が利き耳>余談

[11/12/21 21:44:11] 小野寺: それで探ってるようにも思うのですが

[11/12/21 21:44:19] 神崎裕子: あんまり想像つかんなw

[11/12/21 21:44:36] しろくま: まず何かを両目で見て、そのまま片目ずつ見てみれば、どちらが利き目かわかります。

[11/12/21 21:44:54] イコ: ずれない方が利き目でしょ?

[11/12/21 21:45:01] しろくま: そうです

[11/12/21 21:45:31] 緑川: るさんの詩の「右の目と 左の目」、そこまで考えてらっしゃるのかな

[11/12/21 21:45:33] annaendo: ほんとだ!!

[11/12/21 21:45:53] 神崎裕子: 左目ほとんど見えないから右目ですね

 


詩のリズムについて

 

[11/12/21 21:46:46] 緑川: まあ、ふつうに対句かな

[11/12/21 21:47:08] イコ: この詩、7・5調なんですよね

[11/12/21 21:47:36] イコ: 7・5調なんて、詩人はいやがると思うんだけど

[11/12/21 21:47:57] イコ: るさんも、7・5ぶっ壊して初めて詩ができるって前に言ってたように思うし

[11/12/21 21:48:00] 緑川: 言葉にしやすいですから

[11/12/21 21:48:09] 緑川: 7・5調

[11/12/21 21:48:17] 緑川: だから、逆に避ける方が多いと思う

[11/12/21 21:48:24] イコ: あえてやってんのには、意味があるよね

[11/12/21 21:48:57] 緑川: 考えなかったな、それは

[11/12/21 21:48:58] イコ: この詩から、音楽的なリズムを感じたよ

[11/12/21 21:49:30] イコ: そのリズムが、この詩の内容の「さわやかさ」につながってると思った

[11/12/21 21:49:34] 緑川: 童謡みたいな感じの語調ですね

[11/12/21 21:49:47] annaendo: 言われてみればリズム感じるなぁ

[11/12/21 21:50:06] 神崎裕子: 声に出して読んでみた人いるかなとふとおもった

[11/12/21 21:50:07] イコ: よくダークゾーンを描く、るさんだからこそ、逆に不気味だったw

[11/12/21 21:50:26] 緑川: あぁ、なるほど >イコさん

[11/12/21 21:50:50] イコ: ま、その不気味さを突き詰めていくには、この詩はみじかすぎるね

[11/12/21 21:51:03] 緑川: 作者がるさんだから、柳の木が目・・・という発想をしてしまったのかも^^;

[11/12/21 21:51:40] イコ: 本人がこのログ読んだら、自分のやり方がどれだけ効果的に機能してるか、感じてくれるはずw

[11/12/21 21:52:21] しろくま: だから右目じゃなくて「右の目」なのか>七・五調

[11/12/21 21:52:33] イコ: 7・5は声に出して読むのにぴったり>神崎さん

[11/12/21 21:53:18] だいぽむ: こんなものですかね

[11/12/21 21:54:04] 常磐: 7・5のリズムって重要だったんだなぁって思いました。声に出して読みましたよ。私も。

[11/12/21 21:56:20] だいぽむ: 常磐さんのフォーカスの感想おしえてもらっていいですか

[11/12/21 21:57:28] 常磐: はい。私が始めてこれを読んだ時、『ぼやかし』でひっかかったんですよね。リズムなのか何なのか自分でもよくわからないんですけれども。

[11/12/21 21:59:00] 常磐: でも、柳の葉っぱの流れるような感じと、声に出して読んだ時のリズムが柔らかく交じり合っていたような感じがして好きだなぁ。なんて思いました。

[11/12/21 21:59:14] 常磐: ……これが感想で良いのかという感じですけれども。

[11/12/21 21:59:31] だいぽむ: ありがとうございます

[11/12/21 22:00:00] だいぽむ: 確かに柳の葉が揺れる感じ、ありますね

[11/12/21 22:00:34] 常磐: はい。もう私は"柳だね"の繰り返しから、もう葉っぱ以外イメージなかったです()

 


6さんの批評

 

[11/12/21 22:02:11] イコ: ここで6さんの評も紹介しておきますね

[11/12/21 22:02:30] イコ: [1:00:29] 6: フォーカス

 

るさんの文章は、最近になって味読することができるようになってきてよかったと思ったらこの作品については、否定的なスタンスをとってしまう。なぜこれを?という疑問がでる。他にも良品はブログに上がっていると思う。あの不気味な世界観を観たかったが、丸山薫のような視点の宙返り?的な詩を書いてもらっても全然結構だが、るさんの良さがなかった。るさんはアングラでアナーキーな感性の持ち主と感じる。アンコウだ。と僕は思っていた。るさんの作品よりも、日々のるさんの着眼点&博学な面白さ僕ははたと驚きを持って迎えている。深い闇の底で、自らの提灯を頼りに馬鹿な魚どもを食らう、るさんの作品に出会いたかった。

 

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[11/12/21 22:03:08] イコ: 期待と違ったってことですね

[11/12/21 22:03:26] 常磐: 否定的スタンスもやっぱあるんですねー。(常磐、軽くビビリ中)

[11/12/21 22:03:51] annaendo: 期待を裏切るのがアングラなのか

[11/12/21 22:04:00] イコ: イコも期待してたのは6さんの言うようなアナーキーな詩だったw

[11/12/21 22:04:15] 小野寺: 他の作品とはだいぶ違うとは思いましたね

[11/12/21 22:05:03] 常磐: でも確かに私もこの詩は教科書に載っているような感じを受けます。アナーキーを考えるならあるまじき、という感じにも受け取られる。そういうことでしょうか。

[11/12/21 22:05:12] イコ: まあこれはこれで、常磐さんの言うように、柳の流れる感じが伝わったり、解釈の幅が広いので、いいかとは思いますけどね

[11/12/21 22:05:47] イコ: 他のるさんの詩の方が、イメージは鮮烈だな

[11/12/21 22:07:05] 小野寺: るさんの詩が教科書に載ってたらすごいな

 


短くて優れた詩(イコ)

 

[11/12/21 22:07:15] イコ: せっかく休憩中なんで、教科書に載ってる詩で、これくらい短いのですげーいいと思うのをひとつ挙げます。

 

「蟻が 蝶の羽をひいて行く ああ ヨットのやうだ」

 

ここまでやろうよって思います。

[11/12/21 22:07:35] イコ: イメージが直立してるもん。

[11/12/21 22:08:11] 常磐: あ、この詩知ってます。見たことある、程度ですけれど。これいいですよね。私も好きです。

[11/12/21 22:08:35] イコ: 三好達治さんの、「土」という詩です

 


「異形の者」緑川

 

この小説の相撲観

 

[11/12/21 22:13:59] だいぽむ: 異形の者で

[11/12/21 22:14:29] だいぽむ: 未来のお相撲とりさんの話ですね

[11/12/21 22:15:49] だいぽむ: 感想一番手いきたいひとー

[11/12/21 22:15:50] 常磐: 私この作品大好きです。まずすきかどうかで語ってしまうのがアレですけども。

[11/12/21 22:16:07] だいぽむ: どういうところがですか?

[11/12/21 22:16:50] 常磐:もう相撲話ってだけですきなのですが、

[11/12/21 22:17:31] 常磐: 何よりも私が一番好きなのは、相撲の文化がある程度まで廃れてしまっているのにも関わらず、ラストにおいて相撲甚句や相撲そのもののあり方を

[11/12/21 22:17:52] 常磐: 祝詞、神事として捉えていらっしゃる緑川様のスタンス、というか書き方が大好きです。

[11/12/21 22:19:12] 小野寺: あっ私もそれは一読して感じました。私は相撲自体にほとんど興味が薄いのですが、これは読む人が読んだら大変面白く感じるのではないのだろうかと。

[11/12/21 22:20:01] 常磐: 何かこう、相撲観? でしょうか。そこがもう大好きです。私と趣味が合うのかなー。……などと()

[11/12/21 22:20:23] イコ: この世界の相撲には、八百長が似合いませんね

[11/12/21 22:21:27] 常磐: 確かにどす黒い八百長はないでしょうね。一方で、その地方出身の力士に花を持たせる的な相撲は興行ではあったりするそうです。

[11/12/21 22:21:51] イコ: なるほど

[11/12/21 22:22:05] 緑川: それは知らなかった^^;

[11/12/21 22:22:28] 神崎裕子: そうなんだ

[11/12/21 22:22:55] 神崎裕子: 暗黙の了解のようなもの?

[11/12/21 22:23:14] 常磐: 興行はやっぱりメシ(生活)がかかることもないので、楽しかったり面白かったり、なんていうのもアリみたいな空気があったそうです。

[11/12/21 22:23:48] 常磐: ちなみに暗黙の了解かと問われるとそこは微妙かと思われます。絶対、という訳でもないようなので>神崎様

 


「」の使い方について

 

[11/12/21 22:24:21] だいぽむ: 常磐さんは技法的な面については何か感想あります?

[11/12/21 22:24:35] だいぽむ: 相撲観は好きといことですけど。

[11/12/21 22:25:32] 常磐: はい。一つ思ったのは、作中で改行なしに「」を入れていく部分がけっこうありますけれど、改行して「」を続けていく部分もある。

[11/12/21 22:26:19] 常磐: 私は基本的に「」は改行なしに使うことがないので、あぁ、そういう風に使っても良いんだなぁ。括弧。……という風に思いました。

[11/12/21 22:27:13] 緑川: 改行なしに括弧を使ってるのは、同一人物の発言の続きって場合が多いですね

[11/12/21 22:28:20] 常磐: 確かにそうですよね。今も読みながら書いているんですけれども、そうなっていますし、それで文章がおかしくなっているわけでもない。

[11/12/21 22:28:44] イコ: 色んなやり方がありますからね

[11/12/21 22:28:56] だいぽむ: スピード感出たりするね

[11/12/21 22:29:12] 緑川: 私がよくこういう書き方をするのは、読み易さ重視かな

[11/12/21 22:29:42] イコ: 一切括弧使わずに、それでも一段落で複数の人物の会話をあらわす作品もありますし(例:リョサの「子犬たち」)

 


緊張感、迫力の不足

 

[11/12/21 22:30:14] だいぽむ: イコさんの感想はどうですか

[11/12/21 22:30:24] だいぽむ: 相撲好きとして定評ありますが

[11/12/21 22:30:48] イコ: 定評はないですがw相撲は好きです

[11/12/21 22:31:10] イコ: この作品を読んで感じたこと

[11/12/21 22:31:19] イコ: 肉のぶつかりあいに、相撲の緊張感がない

[11/12/21 22:31:26] 常磐: イコ様も好きだったんですねぇー……。

[11/12/21 22:31:44] 常磐: あぁ。なるほど。確かにその描写がない、ですね。

[11/12/21 22:31:48] 緑川: あぁ、それは・・・ >緊張感

[11/12/21 22:32:05] 緑川: 自分で言ってりゃ世話ないけど、そう思います

[11/12/21 22:32:08] イコ: 相撲本来の魅力は、もっと激しいところにあると感じます。

[11/12/21 22:32:16] だいぽむ: 僕も思った。相撲取りや相撲に迫力がない気がする

[11/12/21 22:32:21] 神崎裕子: 汗臭さと土

[11/12/21 22:32:30] 神崎裕子: も大事な要素かも

[11/12/21 22:32:39] 緑川: う~ん、書き方、難しかったかな

[11/12/21 22:32:53] 緑川: 町民の目を通した力士を書きたかったっていうのがあるので

[11/12/21 22:32:56] イコ: 読みやすく、あっさりした文章ですからね

[11/12/21 22:33:24] 常磐: 神事的側面を優先させると確かにそういう風になっちゃいがち、ですよね。

[11/12/21 22:33:49] 緑川: しかし、あっさりかぁ

[11/12/21 22:33:51] だいぽむ: 町民の目から相撲を浮かび上がらせようとする狙いは良いと思います

[11/12/21 22:34:10] 緑川: 一文へのこだわりか

[11/12/21 22:34:15] イコ: われわれ読者が日常目にしている相撲を、近未来において、廃れてしまった国技とすることで、相撲を再認識することができる、という筋立てなんすけど

[11/12/21 22:34:21] 常磐: ただ、例えば子どもの目線で見たときに、そういう迫力の描写、もっとできなかったでしょうか? 今読み返すとそう思うのです。大人の目線はあったので、子どもの目線から描かれていても良かったのでは? などと。

[11/12/21 22:34:47] イコ: 相撲の魅力を、町民の目を通して、読者に伝えるのも大事なんじゃないかな

[11/12/21 22:34:57] 常磐: そこは私も強く思いました。だから素敵な作品だなぁと余計思いました>相撲の再認識

 

 

表現と説明の違いについて

 

[11/12/21 22:34:52] 緑川: 体が大きかったとか、威厳があったとか

[11/12/21 22:35:12] イコ: それって表現じゃなくて、説明なんすよ>体が大きかった

[11/12/21 22:35:34] イコ: やってることはおもろいんすよね。試みは評価できる>常磐さん

[11/12/21 22:35:35] 緑川: もっとこだわるべきだったか

[11/12/21 22:35:38] だいぽむ: うん、説明臭い小説だと感じた

[11/12/21 22:35:41] 小野寺: 私は文章のあっさりさが気に入ったのですよね

[11/12/21 22:35:42] 緑川: あっさりというか、軽いのかな。文章が

[11/12/21 22:36:08] だいぽむ: 弥生町は、田園地帯がその大半を占める人口五千人足らずの田舎町であり、その住民はおおむね穏やかではあるが、閉鎖的な一面もあった。

 いや、この時代の日本は、およそ半世紀前の開放の嵐の後、次第にドメスティックな傾向が強まり、その閉鎖性はとくに弥生町に限った話ではない。従って、各地で、無作為に巡業を繰り返す「相撲」もまた、伝統芸能であるとはいえ、すでに一般にはなじみの薄いものであるだけに、人々の忌避感は強かった。

[11/12/21 22:36:26] 緑川: 散らすべきですかね >だいぽむさん

[11/12/21 22:36:32] だいぽむ: こういうとこ、表現してほしかったなぁ

[11/12/21 22:36:51] 緑川: どこかで、まとめて説明が必要かとも思ったんですけどね

[11/12/21 22:36:52] イコ: 表現、といえば、相撲用語がすべてカタカナなんは、おもろかったすよ

[11/12/21 22:37:00] 神崎裕子: 説明書を読んでる気分になる人もいるかも

[11/12/21 22:37:11] 神崎裕子: 私はならなかったけれども

[11/12/21 22:37:17] annaendo: 自分は説明書読んでる感じでしたね

[11/12/21 22:37:19] 小野寺: ただ、みんなが知ってる相撲を知らない町民の視点で、という点が作品にはいりこみにくいと思うんですよ

[11/12/21 22:37:24] だいぽむ: えんためやラノベとかだとよくあるんだけどね

[11/12/21 22:37:33] イコ: あるある>ラノベ

[11/12/21 22:37:34] 緑川: 2節の冒頭で説明を入れて、物語の世界を分かりやすくしておいて

[11/12/21 22:37:49] 緑川: それから、物語に入るという構想だったんですけど

[11/12/21 22:38:07] 緑川: そこは、もう一度考えてみますね

 


読者への親切さが表現を犠牲にしているのではないか?

 

[11/12/21 22:38:20] イコ: すごく親切なんですよね、読者に対して。

[11/12/21 22:38:24] だいぽむ: そうですね

[11/12/21 22:38:38] 緑川: あぁ、それは狙ってます

[11/12/21 22:38:41] 神崎裕子: うんとても親切

[11/12/21 22:38:42] イコ: でもその親切さが、表現を犠牲にしてるとこがあるんで、

[11/12/21 22:39:01] イコ: もっと読者とぎりぎりの戦いをしてもいいんじゃないかと思うんだけどなあ

[11/12/21 22:39:42] 常磐: 親切さ(説明)と表現のバランス……ですね。これは次からの私の文章にも、書き手全員にも言えるのでしょうね。

[11/12/21 22:39:53] 緑川: どんな人を想定読者にするかでも変わってきそう

 


道徳の教科書に載っていそう?

 

[11/12/21 22:39:57] 神崎裕子: そういえば道徳の教科書に載っていそうだったと印象を受けた

[11/12/21 22:39:59] だいぽむ: そうですねぇ。

[11/12/21 22:40:17] 常磐: お、またも教科書ですね。>神崎様

[11/12/21 22:40:23] イコ: そっすねwちょっと長いけど

[11/12/21 22:40:30] 緑川: 道徳か^^;

[11/12/21 22:40:30] 常磐: んでもって道徳なのが面白いなぁ。

[11/12/21 22:41:05] イコ: 「伝統・文化を大切にする心を育てる」みたいなねらいで

[11/12/21 22:41:23] 神崎裕子: そうそうw

[11/12/21 22:41:41] 常磐: 私が言おうと思ってた内容あっさりまとめられて言われちゃいましたよ()

[11/12/21 22:42:21] 神崎裕子: あと人間は知ればいい人だって話

[11/12/21 22:42:44] だいぽむ: この小説の場合、そういう点は肯定的に受け取るべきですかね。否定的に受け取るべきですかね。

[11/12/21 22:42:53] イコ: やや不満だな

[11/12/21 22:43:04] イコ: 相撲の純粋な魅力が映えるためには

[11/12/21 22:43:14] イコ: 現実の錘をぶらさげてやる必要があると思う

[11/12/21 22:43:54] 小野寺: 緑川さんの闇の部分も知ってるだけにこの作品はちょっと真面目かなと思います

[11/12/21 22:44:01] イコ: 町民がどれだけ相撲に対して冷淡か、そういう扱いが、肉体の描写として出てこない

[11/12/21 22:44:18] だいぽむ: 説明なんだよね

[11/12/21 22:44:26] 常磐: 教科書じゃ、ないんですよね。でも。この作品は。そういう意味では否定的スタンスです。

[11/12/21 22:44:27] イコ: そうなんだよ

[11/12/21 22:44:50] 常磐: ちょっと優しすぎる、のでしょうか。

[11/12/21 22:45:02] イコ: 緑川さんって、もっと毒をはらんでる作家だと思ってるんですけど

[11/12/21 22:45:16] イコ: 今回は毒抜きされて、妙にやさしい、というか、牧歌的です

[11/12/21 22:45:33] イコ: だから相撲が廃れてても、別に気にならない

[11/12/21 22:46:11] 常磐: 確かに、「あー。廃れちまったんだー。そっかー」みたいな部分を感じるといえば感じます。

 


説得力はあるか?

 

[11/12/21 22:46:26] イコ: なんで廃れてんのかっていう説明もないしね

[11/12/21 22:46:42] 緑川: そこ説明必要ですかね、やっぱり

[11/12/21 22:47:08] イコ: 近未来に、そうなるって言いたいためには、やっぱ「そうなってるだろうな」と思わせるだけの説得力が必要ですよ

[11/12/21 22:47:10] だいぽむ: 場面を未来におくにしては、リアリティが圧倒的に欠如してると思います

[11/12/21 22:47:18] だいぽむ: 説得力ですね

[11/12/21 22:47:26] 緑川: 若貴時代を知ってる私としては、現状、かなり廃れつつあるようにも思えます

[11/12/21 22:47:27] 神崎裕子: 入れたらそれこそ説明書だな…二律背反

[11/12/21 22:47:37] だいぽむ: 相撲が記憶から消えるくらいとなると、

[11/12/21 22:47:51] 緑川: あ、そこは痛恨事 >だいぽむさん

[11/12/21 22:47:53] だいぽむ: たぶん100年以上経ってると思うんですよね

[11/12/21 22:47:54] イコ: 説明書にならんようにするためには、登場人物の背中に語らせるんだ

[11/12/21 22:47:55] だいぽむ: 少なくとも

[11/12/21 22:48:04] 緑川: 相撲を知ってる高齢者たちを出すべきか迷った

[11/12/21 22:48:10] 緑川: 出すべきでした

[11/12/21 22:48:15] だいぽむ: そこに電話帳が出てくる…

[11/12/21 22:48:39] だいぽむ: ビジネスのお話も、謎です

[11/12/21 22:48:42] annaendo: 最初いつの時代の話かと思った。相撲全然わかんないから。

[11/12/21 22:48:55] イコ: 未来とは思いづらいすよね

[11/12/21 22:49:01] 緑川: 正直、近未来は想像しにくかったですね

[11/12/21 22:49:14] 小野寺: でも70くらいのひとが覚えていませんでしたか?

[11/12/21 22:49:18] だいぽむ: チェーン店みたいなのが廃れてる描写があったけど、どうなれば廃れるのか想像できない・・

[11/12/21 22:49:28] 緑川: はい。少し出しましたね >小野寺さん

[11/12/21 22:49:44] 常磐: 歴史は繰り返す、的な近未来でしたよね。私はそういう雰囲気が好きなので想像はできたのですが、

[11/12/21 22:49:50] 緑川: 願望、まざりましたね >だいぽむさん

[11/12/21 22:49:54] 緑川: 車社会の否定とか

[11/12/21 22:50:15] イコ: 登場人物の名前とか、やけに懐古趣味流行ってる未来なんだよね

[11/12/21 22:50:15] 常磐: でも言われて見るとリアリティがないとも言えるのか。

[11/12/21 22:50:17] 緑川: そういう部分で近未来を想定したかった

[11/12/21 22:50:26] だいぽむ: 読んでて?マークがいっぱい浮かんじゃって、集中できなかったなぁ

[11/12/21 22:50:58] 緑川: しかし、今の時代に手塚マンガみたいな未来社会描けないですし

[11/12/21 22:51:17] 常磐: それは確かに!>手塚漫画

[11/12/21 22:51:34] だいぽむ: 未来に場面をおくってのが難しいんだろうね・・

[11/12/21 22:51:48] 緑川: キラキラネームのご老人たちを出したかった

[11/12/21 22:52:05] だいぽむ: しかし過去を舞台に小説を書く人は、ものすごい時代考証をしているわけですよ

[11/12/21 22:52:21] だいぽむ: それくらい時間軸をまたぐということはたいへんなことで

[11/12/21 22:52:29] 緑川: そこを想像力で補うに力不足だったわけで

[11/12/21 22:52:43] だいぽむ: 未来を舞台にするならそれなりの努力が必要だと思います

[11/12/21 22:53:16] 常磐: つまり、過去なら時代考証。未来ならば流行り廃りをイメージさせるだけの説得力を持たせなければならない、ということですね。

[11/12/21 22:53:33] 緑川: 未来を舞台、ってそれだけで一つの作品になりそうですね

[11/12/21 22:53:41] だいぽむ: 基本的にひとつそうした齟齬が見つかると、読者にとっては一気にリアリティがなくなっちゃうんですよね

 


この小説が説得力を持つためには?

 

[11/12/21 22:53:44] 緑川: このモチーフで設定ごと変えるか

[11/12/21 22:53:54] だいぽむ: 過去や未来ってかなり難しいなぁと感じます

[11/12/21 22:53:55] イコ: そこに「固有」の時間と空間を生じさせるってことですね

[11/12/21 22:54:05] 常磐: はい。もっと良い作品になると思いますよ>緑川様

[11/12/21 22:54:13] 緑川: エンタメみたいに、テンプレートがあるわけではないですしね

[11/12/21 22:54:31] 緑川: いや、エンタメやファンタジーでもそこはよく指摘されるところか

[11/12/21 22:54:56] 神崎裕子: 相撲がすたれてしまった現代としたらリアリティはでるかな

[11/12/21 22:55:21] 緑川: 外国の話しにすれば、という意見を他所で頂いたことはあります

[11/12/21 22:55:21] イコ: どこかで別のネジを巻いてしまった現代、とかおもろそうだと思いますけどね

[11/12/21 22:55:27] だいぽむ: なるほどー、パラレルワールドですね

[11/12/21 22:55:40] 緑川: なるほど

[11/12/21 22:55:45] annaendo: 逆に現代が黒く廃れてきてるからわかりづらかったのかな

[11/12/21 22:55:56] イコ: ありのままの現実とは違うことを、一か所だけ混じらせる手法って、あるんですよ

[11/12/21 22:56:45] 常磐: パラレルは私も思います。未来ってするよりも、『そういう世界』っていう描写したり、イコ様のように『一箇所混じらせる』ように描写する方が難しくなくて、しかも楽しい気がします()

[11/12/21 22:57:21] イコ: 他の現実的な描写が、「ありえない」ことを冷却して、「ありえるかもしれない」って思わせてくれるんですよ。

[11/12/21 22:58:02] 神崎裕子: パラレルワールド系にはよくつかわれてますね

[11/12/21 22:58:27] 常磐: 冷却作用っていう考え方は初めて目にします。なるほどですねー。

[11/12/21 22:58:44] 神崎裕子: ちょっとちがうけれども嘘をかくすには真実を交えるみたいな

[11/12/21 22:58:49] イコ: まあリョサも言ってるんですけどねw

[11/12/21 22:59:20] イコ: そういうことだと思います>神崎さん

[11/12/21 22:59:24] 常磐: ほむほむ。>真実を交える。

 


類型的ということについて

 

[11/12/21 22:59:52] だいぽむ: ちょっと話し変わるけど

[11/12/21 23:00:25] だいぽむ: 町長と濱崎さんの人物造形、あまりにも類型的的すぎませんか・・

[11/12/21 23:00:52] 常磐: あー。言われると本当にそう見えてきますよね。

[11/12/21 23:01:03] 常磐: これも分かり易さ重視、でしょうか?

[11/12/21 23:01:13] 神崎裕子: だkらなおさら道徳の教科書にみえてくる

[11/12/21 23:01:47] イコ: 「個」の人間性を描くのか、「寓話」としての類型人間を描くのか、という狙いの差だと思います

[11/12/21 23:01:49] 小野寺: 町長は未来でもやっぱり保守的ってことでしょうか

[11/12/21 23:02:10] 常磐: 何だか笑ってしまいました>町長は未来でも保守的

[11/12/21 23:02:15] だいぽむ: w

[11/12/21 23:02:37] 神崎裕子: 橋本さんは例外かw

[11/12/21 23:03:08] だいぽむ: ああいう町長的人物を僕はこれまで色んな漫画や小説やドラマとかで何十人、何百人と見てきた気がする

[11/12/21 23:03:21] 緑川: 町長、先でも出てきますけど、柔軟さは持ち合わせてませんかね。叩き上げなだけに

[11/12/21 23:03:32] annaendo: 会話がドラマに出てきそうですね、たしかに [11/12/21 23:04:34] 小野寺: そうするとやはりみなさんは現実をひっかくような小説をお望みなんでしょうか

[11/12/21 23:04:42] だいぽむ: あれもまたリアリティを損ねてると感じるんだよね

[11/12/21 23:04:53] だいぽむ: 現実を引っ掻くような、というのは?

[11/12/21 23:04:59] イコ: メロドラマはお望みじゃあないですねw

[11/12/21 23:05:38] 小野寺: 今までに書かれたことのないような角度から現実を描写するという。

[11/12/21 23:06:19] 常磐: そこまで高尚なことまで望んではいないかなぁ。などと思います。>小野寺様

[11/12/21 23:06:27] だいぽむ: そういうことなら、僕はそれを望みますねぇ

[11/12/21 23:06:34] だいぽむ: あるいは過去のものより深くえぐるか

[11/12/21 23:06:39] 常磐: あら。

[11/12/21 23:07:05] 常磐: あ、でも『過去のものより深くえぐる』はまさしく常磐も望んでいます。

[11/12/21 23:07:17] イコ: 自分の意識は、それですね。>角度

[11/12/21 23:07:36] 小野寺: 過去よりも深くは難しい

[11/12/21 23:08:09] annaendo: 純文てそこってイメージありましたが…

[11/12/21 23:08:09] 常磐: 自分の意識は『えぐる』の方に向いています。角度よりも。

[11/12/21 23:08:18] annaendo: 角度

[11/12/21 23:09:02] 小野寺: まあ、そういう方向で私はやっていきたいものです

[11/12/21 23:09:06] だいぽむ: すでにみんなの中にあるイメージで書いてもしょうがないと思うんですよね

[11/12/21 23:09:15] イコ: 現実とか気にしないよって人もいますけどね

[11/12/21 23:09:32] イコ: 意味の崩壊だけを狙って書いてるような人もいますし

[11/12/21 23:10:29] イコ: みなさんは現実に対する意識(ポストモダンより以前)が強いから、好きなんですけどね、おれは。

[11/12/21 23:11:59] 常磐: でも本当に言われて見ればそうだ。(あくまで私は)現実を考えちゃう。そして他の方も確かにそういう雰囲気が見える気がする。

 


作者が作品に顔を覗かせないということ

 

[11/12/21 23:12:08] 小野寺: けれども緑川さんの作品に対して一定の評価はしますね。

[11/12/21 23:12:49] 小野寺: 形式としては文章が軽くても人物像が類型でも相撲に迫力がなくてもです

[11/12/21 23:13:21] 小野寺: 一応、小説という形式になっているという点で

[11/12/21 23:13:32] 小野寺: そして私小説ではない

[11/12/21 23:13:54] イコ: 小野寺さんは私小説を批判されますよねw

[11/12/21 23:14:30] 小野寺: いえ、私小説でもいいんですが

[11/12/21 23:14:54] 小野寺: 少なくとも「僕は」「私は」とはあんまり書いてほしくはないんです

[11/12/21 23:16:32] 常磐: 私小説って小野寺様の中でどのように引っかかるのですか?

[11/12/21 23:16:50] 小野寺: イコさん私小説は日記や随筆、エッセイなんか小説なんか区別つかないですよ

[11/12/21 23:17:09] イコ: まあそういうものもありますねw

[11/12/21 23:17:28] 小野寺: 常盤さんつまり作品なんかエッセイなんかわからないものです

[11/12/21 23:17:51] 小野寺: エッセイならば誰でも書けます

[11/12/21 23:17:51] 常磐: なるほどです。これ作品か? っていう引っかかりですね。

[11/12/21 23:18:05] 小野寺: 字を知っていれば

[11/12/21 23:18:13] 神崎裕子: うn確かに

[11/12/21 23:18:43] 緑川: 私小説っていうか、私小説的な発想ってことですね

[11/12/21 23:18:52] 緑川: そういう人は、読むときも私小説的な読み方をします

[11/12/21 23:19:06] 常磐: エッセー(随筆)=文法事項など細かいことに捉われずに己の思うことを書いた文章。ですから、確かに思いと文だけあれば良い世界ですね。

[11/12/21 23:19:31] 小野寺: そうすると小説を読む楽しみは他人の人生の覗き趣味です

[11/12/21 23:20:20] 常磐: 確かに下世話な世界かもしれませんね。>他人の人生の覗き趣味

[11/12/21 23:20:56] だいぽむ: 小野寺さんの考える小説の条件ってなんでしょう

[11/12/21 23:21:28] だいぽむ: 緑川さんのは小説の形式になってるから評価するということですが。

[11/12/21 23:22:41] 小野寺: 少なくとも緑川さんの作に例を取りますと、少なくとも感覚はほとんど緑川さんのものではないと思います

[11/12/21 23:22:49] 緑川:

[11/12/21 23:23:04] 緑川: あぁ、そういうことか

[11/12/21 23:23:06] 小野寺: 緑川さんがどんな人なんかぜんぜんわからない

[11/12/21 23:23:19] 小野寺: 作者の顔が消えている

[11/12/21 23:23:30] だいぽむ: 作者と作品が分離してるからOKということですかね

[11/12/21 23:23:56] イコ: 作者が露骨に顔をのぞかせないのは、大事なことかもしれませんよ

[11/12/21 23:24:05] 小野寺: 変な言い方ですと商品になっているというか

[11/12/21 23:24:46] 緑川: いや、それ私には褒め言葉です >小野寺さん

[11/12/21 23:24:46] 常磐: なるほど! 本当にそこは重要なことだと思います。>作者が露骨に顔を覗かせない。

[11/12/21 23:24:48] イコ: とかく「オナニー」に走りがちな若い書き手が緑川さんの作品に学ぶところは多いように思います

[11/12/21 23:25:14] イコ: そういうことですよね?w

[11/12/21 23:25:21] 小野寺: 自分はなかなかそういう作品が書けずに苦労していました

[11/12/21 23:25:38] 小野寺: 若くなくてもオナニーはします

[11/12/21 23:25:39] イコ: ww

[11/12/21 23:25:43] 神崎裕子: 今苦労しているや

[11/12/21 23:25:46] だいぽむ: w

[11/12/21 23:26:06] 小野寺: そう緑川さんはオトナなんです

[11/12/21 23:26:19] 常磐: オトナだー。

[11/12/21 23:26:24] 緑川: や、オトナかどうかは疑問ですが

[11/12/21 23:26:56] イコ: いや、オトナですよ、twi文のなかではほんと、小山内さんと一二を争う、オトナっぷりだと思いますw

[11/12/21 23:27:15] 緑川: まあ、そこは保留ということで・・・

 


読み手が力士側に身をなぞらえて読むことは可能か?

 

[11/12/21 23:27:56] 緑川: 皆さんにお聞きしたかったことがあるのですが

[11/12/21 23:28:11] 緑川: 今までよそでもこれを(形は違うけど)読んで頂いて

[11/12/21 23:28:39] 緑川: 町民の側や、読者として、ここで力士を見る方は多いのですが

[11/12/21 23:29:02] 緑川: 読み手が、力士側に身をなぞらえて読む、っていうのは無理がありますかね

[11/12/21 23:29:23] 緑川: だからこそのタイトルでもあるんですけど「異形の者」

[11/12/21 23:30:21] 常磐: 出だしの関取以外、力士が主体的に何かしているっていう描写がないですよね。

[11/12/21 23:30:40] 緑川: そこの出だしも力士を出すべきかどうか迷いました

[11/12/21 23:30:48] 緑川: ていうか、最初は出してなかったですね

[11/12/21 23:30:53] 常磐: 何か、常に誰か(町民)の目線で語られてる印象があります。

[11/12/21 23:30:56] イコ: うん

[11/12/21 23:31:13] 小野寺: 私もそう思いますね

[11/12/21 23:31:35] 小野寺: ちょっと力士には感情移入はしにくいです

[11/12/21 23:31:38] 常磐: どうやったら力士になれるんだろうなー? みたいな疑問を私は個人的に持ってたりしますけれども、

[11/12/21 23:31:57] 緑川: 感情移入というか、立場に思いを寄せる、みたいな

[11/12/21 23:32:18] イコ: ああ、言いたいことが分かった気がする

[11/12/21 23:32:36] 緑川: さきほど、イコさんから「寓話」って言われましたけど

[11/12/21 23:32:41] 常磐: 自分が力士(異形)側の立場になってみるというのは難しいです。

[11/12/21 23:32:59] 緑川: ネタばらししますけど、それが私がこれに籠めた寓意なんですよ

[11/12/21 23:33:03] 緑川: 無理があったかなぁ

[11/12/21 23:33:10] イコ: 異形といわれるものたちの、中身ってことですよね

[11/12/21 23:33:16] 緑川: そうです

[11/12/21 23:33:41] 緑川: 身をなぞらえる、って言い方が悪かったかな

[11/12/21 23:33:48] イコ: その一端でも、うかがい知ることができるか、どういう気持ちで相撲をやっているのか、とらえることができるか

[11/12/21 23:33:49] 緑川: 立場を想像してみる、みたいな

[11/12/21 23:34:00] 緑川: 社会的にどういうポジションにいるか

[11/12/21 23:34:07] 緑川: 力士たちが

[11/12/21 23:34:14] 緑川: 分かりづらいのかな、やっぱり

[11/12/21 23:35:02] 常磐: 描写が少なすぎたように思います……。

[11/12/21 23:35:19] だいぽむ: うーむ、すもう鳥たちの感情をにおわせる描写がいりますね・・・

[11/12/21 23:35:33] 緑川: 「あの人たちはふつうとはちょっと違うから」みたいなセリフとか

[11/12/21 23:35:48] 緑川: 当初、町民たちが示した忌避感とか

[11/12/21 23:35:48] イコ: 淡白すぎる。埋もれてる。

[11/12/21 23:35:52] 小野寺: 消えていく日本独自の職業人という感じでしょうか

[11/12/21 23:35:54] 緑川: もっと強調すべきだったかも

[11/12/21 23:36:03] 常磐: えた、ひにん? そこまではないのでしょうが……。

[11/12/21 23:36:07] イコ: 「異形」らしさを強調しないと

[11/12/21 23:36:14] だいぽむ: 相撲取り側の描写が欲しいす

[11/12/21 23:36:14] 緑川: そこかな

[11/12/21 23:36:34] 緑川: お話として、すんなり呑み込んでもらう方が優先なので

[11/12/21 23:36:35] イコ: 誰かの目を通した姿でもいいんだけど、

[11/12/21 23:37:05] イコ: 要は、相撲に感動するってことは、相撲取りにも少なからず親しみを覚えるってことだと思うんすね

[11/12/21 23:37:15] 緑川: まあ、被差別っていうか、「異形」ですね

[11/12/21 23:37:17] 緑川: 力士たちって

[11/12/21 23:37:17] イコ: そこの説得力が、足りない

[11/12/21 23:37:49] イコ: だから描写しないと。あの人ら、実際、命かけてぶつかりあうんすから。

[11/12/21 23:38:18] 緑川: 書き方の問題か・・・

[11/12/21 23:38:20] イコ: 牧歌的である、その点が致命的です

[11/12/21 23:38:28] 6: 牧歌的なのかな

[11/12/21 23:38:48] 常磐: 命掛けた世界、という点はやっぱり欲しかった……ですね。

[11/12/21 23:38:59] 小野寺: ぶつかり稽古で骨折してもやってるみたいな

[11/12/21 23:39:06] だいぽむ: 相撲取りが人っぽくない。

[11/12/21 23:39:23] だいぽむ: から彼らの立場を想像しないんだと思う

[11/12/21 23:39:35] 緑川: もっと相撲取りを出せ、とはいわれたことあるんですよね

[11/12/21 23:39:40] 緑川: 隠すことないじゃん、って

[11/12/21 23:39:40] 常磐: 感情が見えてこない。

[11/12/21 23:39:56] イコ: ただ出すだけじゃだめです、出し方です

[11/12/21 23:40:09] 常磐: だから、『何を考えているのかわからない』という感覚? でしょうか。

[11/12/21 23:40:24] だいぽむ: まぁ、僕はその人っぽくない感じが、神事(神官)というイメージと結びつく感じはあると思うので、一概に否定はしないですけど・・

[11/12/21 23:40:31] 緑川: 立場とか社会的ポジションで示したかったですけどね

[11/12/21 23:41:00] 緑川: まあ、共通してるんですよね、力士も宗教者も >だいぽむさん

[11/12/21 23:41:21] 常磐: でも、そこを通り越して透明になっちゃっているようにも感じます。だいぽむ様の言うことは、まさしくその通りで自分もその通りだと思います。でも、透明では作品として寄り添うことができない気がします。

 


この小説で伝えたかったモチーフ

 

[11/12/21 23:42:08] 緑川: もう少しネタばらししますとね

[11/12/21 23:42:20] 緑川: 町民たちは、力士達に親しみを覚えた

[11/12/21 23:42:30] 緑川: しかし、ずれてるんですよね、最終節にあるように

[11/12/21 23:43:00] 緑川: 本当の意味で、理解はしていない

[11/12/21 23:43:39] 小野寺: それは感じましたね

[11/12/21 23:43:53] 緑川: 同化はできない

[11/12/21 23:43:57] 小野寺: それは理解できます

[11/12/21 23:44:07] 緑川: しかし、力士は力士の役割を果たすことで

[11/12/21 23:44:11] 緑川: 共存はできる

[11/12/21 23:44:32] 6: ふむふむ

[11/12/21 23:44:45] 緑川: 無理ありすぎたかな、このモチーフを表現するのは

[11/12/21 23:45:05] 6: 共存できる力士像を描きたかったと言うことですか?

[11/12/21 23:45:18] 緑川: まあ、そこは現にしてるんですけど

[11/12/21 23:45:39] 緑川: 忌避感をもって迎えられた力士達が、最後には親しみを持たれた

[11/12/21 23:45:43] 緑川: というところで

[11/12/21 23:46:19] 常磐: 親しみを持たれた、という部分は強く感じます。

[11/12/21 23:46:48] 緑川: ん、まあ、そこは作者としての私の課題ですね

[11/12/21 23:46:50] 緑川: 失礼しました

[11/12/21 23:47:06] イコ: そのズレもまた、描写が足りない

[11/12/21 23:47:23] イコ: というよりは、イメージが鮮烈でない

[11/12/21 23:47:49] 常磐: 小説としての確立、という点ではものすごく良い(若い人の手本になれるくらい)

[11/12/21 23:48:26] 常磐: けれども、まだ書きたい(伝えたい)部分を伝えるのにズレや不足がある。

[11/12/21 23:48:56] 小野寺: 私はこのテーマ自体深化させていくにはすごく難しいと思っています

[11/12/21 23:49:46] 小野寺: 最後の緑川さんのご意見の部分は今後にもつながると思います

[11/12/21 23:50:51] 緑川: まあ、今回はインスピレーションをたくさん頂きました

[11/12/21 23:50:54] 緑川: ありがとうございました

[11/12/21 23:50:58] だいぽむ: はい

[11/12/21 23:51:10] だいぽむ: ではこのあたりでお開きとします

 


6さんの批評

 

[11/12/21 23:52:20] イコ: あ、6さんの意見貼りたいな。せっかくだし

[11/12/21 23:52:50] イコ: [1:00:29] 6: 異形の者

 

緑川さんが私(6)の文章を苦手とするように、僕も緑川さんの文章には苦手意識を持ってしまっている。判りやすさを緑川さんは大事にされているが、語る内容によって語り口を調整するようなことを意識されているのだろうか。僕は判りやすいと思うがまだまだ無駄がある文章だとおもう。書き過ぎているきらいがある。書くことが楽しいというのが見えてくる。意味が通じる最低限度の言葉にして、めちゃくちゃシンプルなのに判り易ければ、その言葉に光は宿るとおもう。単語、修辞など、削りに削って本当に必要なもののみの文章を読ませてください。絲山秋子の文章を見てください。無駄なものは殆どありません。あるいは、かなり昔に蓮實重彦がプロ作家の小説添削をしていたことがありました。その蓮實による島田雅彦の小説添削を機会がありましたら、ご一読ください。恐ろしいほどに赤線で消されています。

 

しかし物語は非常に面白い。マジックリアリズムのようでもある。これは未来だろうか。相撲というスポーツが多くの日本人の記憶から無くなってしまった世界で、ごっちゃんです!と面の皮厚く巡業する力士たちには魅力を感じた。

 

この物語内容の着想は素晴らしい。だがここで新たに苦言を付け加えると、相撲についての知識レベルでは、そうかそういうこともあるのかと「未知」の感じを持ったが、力士のキャラクターが、いかにも力士過ぎていて一般化されたイメージに寄り添っているだけのような気がした。あと、個人的には相撲をもっとスポーツとして、描写によって「運動」を描いて欲しかった。仔細に行を使って、そのスポーツの場面があれば、もっと面白くなったと思う。

 

 

 

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ないものねだりが死ぬその日まで:常磐 誠

 

 

第一印象とリアリティについて

 

[11/12/21 20:05:25] だいぽむ: まずは印象から聞いていきましょうかね

[11/12/21 20:05:50] だいぽむ: 小野寺さんはこの作品を読んで、どんな印象を持たれましたか?

[11/12/21 20:06:00] 小野寺: いきなりですかい

[11/12/21 20:06:05] だいぽむ: はいw

[11/12/21 20:06:06] 小野寺: ()

[11/12/21 20:06:50] 小野寺: ええっとですね、年長なんで、この作品への理解は自信ないです。正直申し上げて。

[11/12/21 20:07:07] 小野寺: ざっくり、よくわからないという

[11/12/21 20:07:07] だいぽむ: 主観でいいですよ

[11/12/21 20:07:34] 小野寺: 今までの小説らしさというのはまるきりないです

[11/12/21 20:07:43] だいぽむ: 今までの小説らしさというと。

[11/12/21 20:08:08] 小野寺: 自然主義的な作風というか

[11/12/21 20:08:20] だいぽむ: リアリズムを重視する感じですかね

[11/12/21 20:08:23] 小野寺: それがいい悪いはべつにして

[11/12/21 20:08:46] 小野寺: かといってリアルな感じがしないわけでもないですよね

[11/12/21 20:09:19] 小野寺: 何か叫び、もがきのようなものは伝わってくると思います

[11/12/21 20:09:24] だいぽむ: 僕はこの作品は、かなり絶妙なバランスのもとに成り立ってるきしますね

[11/12/21 20:09:56] だいぽむ: リアリズムっぽくはないけど、でもありうるかも?と思わせる

[11/12/21 20:09:59] イコ: うん

[11/12/21 20:10:20] だいぽむ: うさんくささを感じさせないリアリティがある

[11/12/21 20:10:57] 小野寺: 読者に噛んで含めて説得させるという手法じゃなくて自分の感情を言葉で埋めているという印象です

[11/12/21 20:11:04] だいぽむ: そうですねー

 

 

文体について

 

[11/12/21 20:11:16] だいぽむ: 一人称のうまい使い方ですねー

[11/12/21 20:11:38] 神崎裕子: うん一人称の使い方は面白い

[11/12/21 20:11:59] だいぽむ: 一人称だからこそ、この不思議な夢や現象がリアリティを持つという

[11/12/21 20:12:04] だいぽむ: いい例だと思いました

[11/12/21 20:12:29] イコ: 下手くそな人だとただのひとりよがり、世界の狭さにつながってしまうんだけどね

[11/12/21 20:12:34] 神崎裕子: あとどこか投げやりな口語体も雰囲気に合っている

[11/12/21 20:12:55] annaendo: ことばのリズムが面白いと感じた

[11/12/21 20:13:04] 小野寺: 発語能力の高い人だと思いました

 

 

「お前さん」と「お前さん」について

 

[11/12/21 20:13:36] だいぽむ: 互いに相手の人をお前さんと呼ぶのがカオスをもたらしている気がする

[11/12/21 20:13:50] だいぽむ: 後半どっちがどっちなのか分かんないw

[11/12/21 20:14:05] annaendo: 色分けしながら読んだ

[11/12/21 20:14:09] 神崎裕子: 実際どっちでもいいような気もしました

[11/12/21 20:14:17] 小野寺: 僕ははじめ時計のひとりごとかと思いました

[11/12/21 20:14:25] イコ: どっちも「自分」ととらえてる

[11/12/21 20:14:47] だいぽむ: そうですねー。徐々に渾然一体となっていく感じ

[11/12/21 20:15:08] 神崎裕子: ああそういう雰囲気があったからどっちでもいいとおもったのかな。>イコさん

[11/12/21 20:15:28] イコ: 常磐さんってよくさ

[11/12/21 20:15:38] イコ: tweetに、自分の小説の登場人物出すじゃない

[11/12/21 20:16:01] イコ: 自分の行動に対してさ、登場人物が突っ込みを入れてるという

[11/12/21 20:16:10] 神崎裕子: うん

[11/12/21 20:16:17] イコ: ああいうの地で行く小説だと思ったね

[11/12/21 20:16:44] イコ: おれに対して別の人物(おれの分身)が、突っ込みを入れる

[11/12/21 20:17:10] だいぽむ: 客観視するための彼なりのテクニックなのかもね

[11/12/21 20:17:17] イコ: そうだと思う

[11/12/21 20:17:34] イコ: んで、これは、単に「おれ」と「彼女」の対立じゃなくて

[11/12/21 20:17:45] イコ: 「お前さん」「お前さん」と呼び合うことによって

[11/12/21 20:17:58] イコ: 互いの個性が溶けあい

[11/12/21 20:18:07] イコ: 大きなひとつの意識の流れのようになる

[11/12/21 20:18:20] イコ: 自分を相対化する自分、それをさらに相対化する自分

[11/12/21 20:18:23] annaendo: 「なんで布団飛ばしたの分かるんだよ。見てたのかよ。」の部分てその部分なのかなぁ

[11/12/21 20:18:40] イコ: お、たしかに伏線ぽいすね!

[11/12/21 20:18:47] だいぽむ: ですねー

[11/12/21 20:19:40] イコ: 無限に客観視されつづけることで、自分はひとりきりであり、また、拡散されてもいくという、なんだか高度なことをやっているように思えた

 

擬音の使い方について

 

[11/12/21 20:20:37] だいぽむ: イコさんはそういえば擬音も褒めてたね

[11/12/21 20:20:41] イコ: 褒めた

[11/12/21 20:20:51] イコ: 擬音なんて、ふつう小説に出したら

[11/12/21 20:21:02] イコ: マイナスにしかならんのですけど

[11/12/21 20:21:22] イコ: これは、プラスに転じている気がしましたね

[11/12/21 20:21:30] だいぽむ: しゃー。しゃぎー。

[11/12/21 20:21:38] イコ: それそれw

[11/12/21 20:21:39] annaendo: ダラダラドロリ、とかもいいですよね

[11/12/21 20:22:17] 神崎裕子: 想像力が足りないせいかどんな音か想像できてないw

[11/12/21 20:22:33] だいぽむ: 普通の擬音とはちょっとずれてて、それが面白いんだよね

[11/12/21 20:22:43] イコ: 氷上を走ってるんでしょうね、スケートのように。

[11/12/21 20:22:55] だいぽむ: てかコンクリートの上スケートする音なんて元々良く分からんしw

[11/12/21 20:23:06] イコ: そうだねw

[11/12/21 20:23:20] だいぽむ: しゃーしゃぎーならしゃーしゃぎーなんだろう

[11/12/21 20:23:23] 神崎裕子: たしかに

[11/12/21 20:23:42] 神崎裕子: それしかないのか

[11/12/21 20:23:46] イコ: 「しゃぎりっ。」で止まる気がする

[11/12/21 20:23:55] だいぽむ: 確かにw

[11/12/21 20:24:00] annaendo: 想像つく

 

 

ないものねだりの意味とは?

 

[11/12/21 20:24:57] 小野寺: 私は、人生で成功する・・・とかないものねだり・・・という箇所でやや足をすくわれたようなところはあります

[11/12/21 20:25:15] だいぽむ: どういうことでしょう

[11/12/21 20:26:13] 小野寺: というのは、この作者にとっての成功とは、ないものねだりというのは何をねだっているのかなどの点です

[11/12/21 20:27:15] だいぽむ: 個人的な考えとしては、それを暗喩するのが夢の内容だと思うんですよね

[11/12/21 20:27:41] イコ: イコの読み

 

「ないものねだり」→「無いものねだり」→「無がほしい」→「無なんて欲しがることはできない」→「無は死である」→「死をねだることが死ぬその日まで」→「生きることを肯定できるようになるその日まで」

[11/12/21 20:28:02] イコ: どうよこれ

[11/12/21 20:28:07] annaendo: わたしもイコさんと同じです

[11/12/21 20:28:20] 小野寺: そりゃすごいですね。思いもよらなかった

[11/12/21 20:28:22] annaendo: 生きてるからこその無への欲求みたいな

[11/12/21 20:29:01] イコ: こんなアンヴィバレントなこと考えて描いてるとしたら、相当すごい書き手だと思うね

[11/12/21 20:29:45] だいぽむ: 無は死、というのがよくわからない

[11/12/21 20:29:53] だいぽむ: それはつまり何もかもが欲しいって、ことじゃないのかい。お前さん。

[11/12/21 20:29:58] 小野寺: しかし逆に言えばある程度そういう考えでなければないものねだりの言葉が浮いてしまいますからね

[11/12/21 20:30:14] だいぽむ: という記述があるけど、これがわからなくなる

[11/12/21 20:30:25] イコ: 『「どうして、生きてるの」

 ぐしゃりっ。卵が落ちた。見てみたら、卵を支えていたはずの紅いネットが切れていた。』

[11/12/21 20:30:33] イコ: →死を想起させる表現

[11/12/21 20:31:01] annaendo: 無=完全に死、ていうわけじゃない気がする

[11/12/21 20:31:10] 神崎裕子: それなら残骸が残っているし周りに影響をあたえている

[11/12/21 20:31:18] イコ: 死を「自由」ととらえる向きは、青春にはあると思う

[11/12/21 20:31:43] だいぽむ: 死んで自由を手に入れたい、ということかな

[11/12/21 20:31:53] annaendo: リアルな死ではないですよね。女の子の部分からしても。

 

無=関係からの逸脱?

 

[11/12/21 20:32:03] 小野寺: 死というよりは関係からの逸脱みたいなものかと思います

[11/12/21 20:32:11] イコ: あーなるほど

[11/12/21 20:34:30] イコ:必ずしも言葉上の「死」とは限らないのかもね

[11/12/21 20:34:47] イコ: 肉体の死だけじゃなくて、色んな死があるわけだし

[11/12/21 20:35:12] イコ: 小野寺さんの読みは、なるほどと思った。関係かー。

[11/12/21 20:35:24] だいぽむ: どんな関係ですか?

[11/12/21 20:35:55] だいぽむ: むしろ孤立を感じるんだけど・・

[11/12/21 20:36:40] annaendo: 私は無への欲求とリアルな死の葛藤のように思いました

[11/12/21 20:37:01] 小野寺: それは、自分自身(彼女ではなく自分として)も含めて家族や社会もろもろのです

[11/12/21 20:37:32] だいぽむ: 僕も無を望んで望みきれない男の、リアルな死の葛藤だと感じましたねぇ

[11/12/21 20:37:39] 小野寺: たとえ現在孤立していても頭の中に関係の残滓はあるのではないのでしょうか

[11/12/21 20:38:00] イコ: その関係が、「彼女」となってあらわれる?

[11/12/21 20:38:29] だいぽむ: うーん、彼女との関係を絶つことを望んでるようには見えない

[11/12/21 20:38:48] 小野寺: イコさん、そこまでは言い切れないように思います

[11/12/21 20:39:06] だいぽむ: 関係性がテーマだとしたら、

[11/12/21 20:39:14] イコ: そうね、断つことを望んでるようには見えない

[11/12/21 20:39:14] だいぽむ: それにまつわる記述がもっと必要な気がするよ

[11/12/21 20:39:20] だいぽむ: 読み取れてないだけかな?

[11/12/21 20:39:58] 小野寺: つまりはないものねだりという状態が不快なんじゃないかと思うのですが

[11/12/21 20:40:17] イコ: でもこの人、孤独だよね。最初は彼女と関係してるように見えるんだけど、徐々に彼女がぼやけていく。

[11/12/21 20:41:07] イコ: ついに自分ひとりの語りになるように見えるってのは、なんかやっぱり、「逸脱」というか一つの傾向といっていい気がするな

 

最後の会話文の応酬について

 

[11/12/21 20:41:31] annaendo: 会話文の使い方がうまいですよね

[11/12/21 20:41:53] 小野寺: それは感じますね。最後には叫びっぽくなっています

[11/12/21 20:42:29] annaendo: 最後のところはちょっと、と思ってしまいましたが、みなさんどうですか

[11/12/21 20:42:41] イコ: あんまり好きな会話のやり方じゃないんですけど、うまいとは思います

[11/12/21 20:42:58] イコ: 最後のところって、タイトルコールですか?

[11/12/21 20:43:10] 神崎裕子: 好きかどうかはともかく苦しくなった

[11/12/21 20:43:31] 神崎裕子: これはぼくが若いからかと思うけど

[11/12/21 20:43:31] だいぽむ: 主人公の頭の中の混沌と、会話の錯綜がリンクしてて、うまいと感じました

[11/12/21 20:43:48] annaendo: いや、あまりにも生きるということが鮮明になりすぎてる気が

[11/12/21 20:44:35] だいぽむ: 生きてる。

 生きてる。

 まだ、生きてる。

 生きていく。生きていく。

[11/12/21 20:44:37] だいぽむ: ここかな

[11/12/21 20:44:51] annaendo: はい

[11/12/21 20:44:56] イコ: 生きるって言葉が、鮮明になることで、逆説的に

[11/12/21 20:45:09] イコ: 「死」への渇望を裏付けてるといえないでしょうか?

[11/12/21 20:45:50] 神崎裕子: エロスとタナトスみたいになってきたw

[11/12/21 20:46:29] annaendo: 生きてる、という言葉にただ単に自分が萎えたのかも。ネガティブ人間なのでw

[11/12/21 20:46:32] イコ: 抽象的なハナシだから、どうしてもね>神崎さん

[11/12/21 20:46:32] 小野寺: 「死」の捉え方は年齢によって異なると最近思いますよ()

[11/12/21 20:46:47] イコ: ありゃネガティブの裏返しだと思うんすよ

[11/12/21 20:47:17] annaendo: たしかに逆説的な考え方もできますよね

[11/12/21 20:47:25] イコ: 「いつまでだって繋いでて」→こういう言い方って萎えるけどさ

[11/12/21 20:48:08] イコ: そういうありきたりなポジティブワードの連続が

[11/12/21 20:48:22] イコ: 皮肉な感じを、強調しているような

 

しろくまさんの印象

 

[11/12/21 20:51:24] 小野寺:さきほどみえたしろくまさん緑川さんはどうでしょうか

[11/12/21 20:51:50] 緑川: あ、ちょっと今、ログ追ってますので

[11/12/21 20:52:09] だいぽむ: シロクマさんはもう追いつきました?

[11/12/21 20:52:27] しろくま: はい

[11/12/21 20:52:35] しろくま: 感想、そうですね……

[11/12/21 20:52:58] しろくま: 僕は月刊twi文に更新したときに軽く目を通しただけなので

[11/12/21 20:53:16] しろくま: 感想と呼べるものを持ち合わせてはいません

[11/12/21 20:53:18] しろくま:

[11/12/21 20:53:47] しろくま: いままで投稿されてきた作品とは違う、勢いのある作品だなと思いました()

[11/12/21 20:54:17] しろくま: あの作品は、プロットとか骨組みをって作ってから書かれた作品なのですか?

[11/12/21 20:54:42] だいぽむ: どうなんでしょ・・

[11/12/21 20:54:53] イコ: 本人がいないと分かりませんね

[11/12/21 20:54:54] しろくま: あ、書かれた方がいないのですね

[11/12/21 20:54:54] だいぽむ: でも結構考えて作ってる気がします

[11/12/21 20:55:02] しろくま: それは失礼しました

[11/12/21 20:55:06] だいぽむ: 伏線があったり

[11/12/21 20:55:27] だいぽむ: 夢の内容が自由?死?を暗喩してたり

[11/12/21 20:55:50] だいぽむ: 彼女が仕事に向かう途中というのも

[11/12/21 20:56:16] だいぽむ: 現実世界とつなげる役割を意識したんじゃないかな

[11/12/21 20:56:24] イコ: なるほど

[11/12/21 20:56:38] だいぽむ: だからつないでいて、と。

[11/12/21 20:56:43] イコ: はーw

[11/12/21 20:57:17] annaendo: そこは気づきませんでした

[11/12/21 20:57:21] だいぽむ: これってプロット組まなきゃ無理じゃない?w

[11/12/21 20:58:00] しろくま: でも、kれくらいの長さなら、「プロットを組む」という作業がなくても、

[11/12/21 20:58:11] しろくま: 頭の中でできると思ったので

[11/12/21 20:58:29] イコ: フランツ君の小説に近い気がした。あの人はとくにプロット組まず、感覚でがんがん書くようだけど

[11/12/21 20:59:13] しろくま: 本人が来ないと何にもならない話ですね()すみません

 

表現が幼い?

 

[11/12/21 20:59:14] イコ: ひとつだけ苦言を呈したいんだけど

[11/12/21 20:59:33] イコ: 『アスファルトの路上を削るように、摩擦なんてない道を滑る』

[11/12/21 20:59:47] イコ: アスファルトの路上を削るなら、摩擦はすごいと思うんだ

[11/12/21 20:59:51] annaendo:

[11/12/21 20:59:58] だいぽむ: ww

[11/12/21 21:00:08] 神崎裕子: これはっみすのようなw

[11/12/21 21:00:15] だいぽむ: 僕も気になったのが…

[11/12/21 21:00:40] だいぽむ: 売られてる卵って無精卵だから、命を散らすという例えははたしてどうなのか・・

[11/12/21 21:01:12] イコ: 命は宿ってないですね

[11/12/21 21:01:23] イコ: 総じて語りが幼いんだよね

[11/12/21 21:01:30] annaendo: 卵がつぶれること自体が死を連想させるからじゃないですかね

[11/12/21 21:01:39] 小野寺: いや、わざとだったりして

[11/12/21 21:01:55] イコ: かもしれないから、突っ込みづらいんだよなあw>わざと

[11/12/21 21:02:29] 小野寺: わざわざ無精卵とは書かないような気もしますよ

[11/12/21 21:02:48] だいぽむ: うーん

[11/12/21 21:02:55] だいぽむ: 語りが幼いって言うのは? >いこ

[11/12/21 21:03:22] しろくま: 「一般に」みたいですね。http://www.agriworld.or.jp/chikusan/lint061221.html

[11/12/21 21:03:55] イコ: 表現がさ、幼いじゃん

[11/12/21 21:04:06] イコ: 掛け布団は吹っ飛んで部屋の片隅に旅立っていて、とか

[11/12/21 21:04:48] 小野寺: 厳しいっすね

[11/12/21 21:04:50] イコ: 高校生くらいなら、まあ許せる感じで、大学生でこれなら、精神年齢に幼さを感じる

[11/12/21 21:04:50] だいぽむ: 気になるほどじゃなかったけどなぁ

[11/12/21 21:04:57] だいぽむ: そうか・・

[11/12/21 21:05:04] 緑川: ですね。 >イコさん

[11/12/21 21:05:17] 緑川: それも、わざとと言われるかもですけど

[11/12/21 21:05:23] イコ: そうなんですよねww

[11/12/21 21:05:31] しろくま: わざとでなくても、個性の範囲で

[11/12/21 21:05:58] 緑川: そういう語り口をこの作品で選んでるってことかも知れませんけど

[11/12/21 21:06:13] 緑川: 別の作品を読んでみないとなんとも言えないかな

[11/12/21 21:06:16] イコ: そうですね。でもイコは、この語りが損してると思いました

[11/12/21 21:06:31] イコ: こういう語りをする「幼い」小説は、巷にごまんと溢れてるわけで

[11/12/21 21:06:49] イコ: どこかに、大人の目線がほしかったな。

 

途中の「お前さん」もどきの正体とは?

 

[11/12/21 21:08:52] 緑川: 途中の、「お前さん」もどきは、いったい何なんでしょ?

[11/12/21 21:09:38] 緑川: 「阿呆なのかい」って言ってる声

[11/12/21 21:09:40] イコ: 自分を二人称的表現によって客観視する、という意味での「自分」かな

[11/12/21 21:09:53] 緑川: 最初の「お前さん」とは違うんですよね

[11/12/21 21:10:24] 緑川: 手短に私の考えだけ・・・

[11/12/21 21:10:30] だいぽむ: ううむ、わからん・

[11/12/21 21:10:46] 緑川: 最初と最後の彼女と俺の会話

[11/12/21 21:11:03] 緑川: 対話は対話なんだけど、モノローグっぽくも見えます

[11/12/21 21:11:27] 緑川: 同種の人格

[11/12/21 21:12:02] 緑川: それで、常磐さんが意識されてるかは分からないんですけど

[11/12/21 21:12:10] 緑川: ここで、他者が顔を出したのかなと

[11/12/21 21:12:19] 緑川: 調和的な会話に飽き足らなくなって

[11/12/21 21:12:29] 緑川: なんて、読んだんですけどね

 

6さんの読みの紹介

 

[11/12/21 21:14:32] イコ: 6さんの読みを紹介させて

[11/12/21 21:14:38] だいぽむ: はい

[11/12/21 21:14:50] イコ: [1:00:29] 6:

 

ないものねだりが死ぬその日まで:常磐

 

この作品をぼくは肯定的にとらえたい。合評の中でもこの作品は、厳しい言葉に攻め立てられているのではないかと予感するが、僕は独りでもこの作品については肯定したい。

 

まずはこの言葉の不安定さが逆に言葉に運動を与えて、軸がぶれていること自体に魅力を感じさせる。小島信夫の文章にちょっと近いような言葉の運動をみることができた。小島信夫を読んでみてください。

 

あとは、徹底が足りない。物語内容が陳腐という点が残念。

 

徹底が足りないと思ったのは、これ見よがしな文章なばかりで、芯から来るものがない。

ちょっと余計なほど、語りのユニークさが目立ち鼻白む場面もある。むしろ真面目な文章などを入れてもよかったかもしれない。緩急がなかった気がする。

 

あとは携帯の会話・踏切の場面などが場面設計において何となく想像力をもっと働かせる気がした。この文体を維持して、とんでもない変な世界を描いて欲しかった。

 

電子顕微鏡で覗いた微生物の運動などを描いた物語であれば、何となくこのゲジゲジした文章とあいまって面白くなったのではないでしょうか。

 

 

「フォーカス」る

 

詩の短さについて

 

[11/12/21 21:17:27] だいぽむ: うむ、短い

[11/12/21 21:18:02] しろくま: これだけ短いと、みんな感想、どうするのかな。

[11/12/21 21:18:25] イコ: 詩は短くてもいいじゃないですか>しろくまさん

[11/12/21 21:18:39] イコ: 一行の小説もあるくらいだし。

[11/12/21 21:19:03] 神崎裕子: 世界最短の詩って確か五文字だったなw

[11/12/21 21:19:10] イコ: へえw

[11/12/21 21:19:45] しろくま: 作品としてよくても、感想はあまり深く語れないなぁと。

[11/12/21 21:21:12] しろくま: 詩じゃないけど、「天気晴朗なれども浪高し」も名文。話題がそれちゃった。

 

解釈について

 

[11/12/21 21:21:19] 小野寺: これは男と女の詩でしょう

[11/12/21 21:22:04] 小野寺: カップルが柳を見ていて。柳だね、柳だね。なんですよね。おそらく

[11/12/21 21:23:26] イコ: 対話している感じには読めますね

[11/12/21 21:23:44] annaendo: るさんぽい、としか言えない

[11/12/21 21:24:23] イコ: るさんぽいすか、これw るさんの特徴が消えてると思ったんですけど

[11/12/21 21:24:58] 小野寺: 私としては

[11/12/21 21:25:08] 小野寺: わりに肯定的です

[11/12/21 21:25:26] annaendo: いや、いつもすぐ理解できるのは詩じゃねえ、みたいに言ってるんでw

[11/12/21 21:25:34] イコ: なるほどw

[11/12/21 21:26:04] 小野寺: というのは、どういう場面かいろいろ想像できて解釈が楽しめる点です

[11/12/21 21:26:23] イコ: ふむふむ

[11/12/21 21:27:01] だいぽむ: 僕は幅が広すぎて逆に印象が薄いというか・・

[11/12/21 21:28:19] annaendo: ひっかかりがあんまないですよねえ

 

イコ的解釈

 

[11/12/21 21:29:04] イコ: 一連→カップルの他愛もない会話

二連→外部の視点の明示、まるで一つの顔の目のように、同じものを見て、同じようなことを言っている二人だという印象

三連→外部の視点は、カップルに記念写真を頼まれた人間のものであることが分かる。カメラごしに、柳の下にいるかれらの輪郭が定まっていく。フォーカスされる。

[11/12/21 21:29:29] イコ: どう?

[11/12/21 21:29:53] annaendo: フォーカスって題名だった、そういえば

[11/12/21 21:30:06] annaendo:

[11/12/21 21:31:00] だいぽむ: 二連て外部の視点なのかね

[11/12/21 21:31:11] イコ: 実は一連も外部の視点なんだけどね

[11/12/21 21:31:44] イコ: 明示されるのは二連、てことで。

[11/12/21 21:32:19] しろくま: 柳が目に見えるとは、どんな形の柳なんでしょうね。

[11/12/21 21:32:27] だいぽむ: 柳の葉が二つたれてる様がちょうど目のようだ、っていってんのかと思たけど

[11/12/21 21:32:37] 小野寺: イコさんに賛同せざるをえないですね

[11/12/21 21:32:42] 緑川: いや、私の最初、柳が目だと読みました^^;

[11/12/21 21:32:43] イコ: はじめはそう思った>だいぽむ

[11/12/21 21:32:46] 小野寺: 悔しいですが

[11/12/21 21:33:18] annaendo: 人間の目がフォーカスが合う時のこと言ってるんじゃないか、と思ったけれど

[11/12/21 21:33:33] イコ: ふむ

[11/12/21 21:33:54] しろくま: 柳ってピントあわせにくそうですね()

[11/12/21 21:34:00] 小野寺: 僕もはじめはみなさんと同じ読みでしたよ

[11/12/21 21:34:05] イコ: あ、たしかに>ピントあわせにくそ

[11/12/21 21:34:17] annaendo: どうしてもカメラやってるとそうなるw

[11/12/21 21:34:22] 緑川: 輪郭がぼやける?

[11/12/21 21:34:24] 緑川:

[11/12/21 21:34:25] イコ: 柳をはじめ「涙」かと思った

[11/12/21 21:34:41] 緑川: だから、柳なのかな、他の木じゃなくて

[11/12/21 21:34:57] しろくま: どこにピントを持ってこればいいか、たぶん難しそう。

[11/12/21 21:35:03] イコ: かもしんないすね>緑川さん

[11/12/21 21:35:13] イコ: 詩自体のピントが合わせづらいという

[11/12/21 21:35:19] イコ: るさんのことだから狙ってるはずだ

[11/12/21 21:35:36] annaendo: なんか頭が気持ちすっきり

 

「ぼやかしながら」とは?

 

[11/12/21 21:36:20] 緑川: では、次の問題は、なぜ、ぼやかさなきゃならないか、でしょうか?

[11/12/21 21:36:37] 小野寺: それが最大の謎ですね

[11/12/21 21:37:22] 緑川: ちょっと今、思いつかないですが

[11/12/21 21:37:53] 神崎裕子: ねてしもうた。フォーカスは焦点の事ですよね

[11/12/21 21:38:28] だいぽむ: そですね

[11/12/21 21:38:35] 神崎裕子: でカメラは全体を写すためにはピントを緩く

[11/12/21 21:38:40] イコ: そっすね。言葉通りレンズの焦点とは限らないですが

[11/12/21 21:39:06] 神崎裕子: 一部を写すためには絞る

[11/12/21 21:39:48] 神崎裕子: ぼやかしているのではなく

[11/12/21 21:40:02] 神崎裕子: 絞っているようにおもった

[11/12/21 21:40:18] 神崎裕子: 相対的にほかのがぼやけている

[11/12/21 21:40:24] イコ: あ、そっか、いじってんだ

[11/12/21 21:40:37] 緑川: 過程なわけね

[11/12/21 21:41:18] だいぽむ: 何かに焦点を絞ろうと思ったら周りがぼやけるってことかな

[11/12/21 21:41:25] だいぽむ: 恋愛だろうがなんだろが

[11/12/21 21:41:33] イコ: や、焦点あわせようとするとき、一度ぼやけるじゃないすか

[11/12/21 21:41:34] しろくま: それはピントじゃなくて絞りです>神崎さん

[11/12/21 21:41:55] 神崎裕子: カメラやっている方にはかなわない汗

[11/12/21 21:42:22] しろくま: 被写体の背景をぼかすなら、絞りは開きます()

[11/12/21 21:42:52] annaendo: 写真教室みたいなってきたw

[11/12/21 21:42:57] イコ:

[11/12/21 21:43:05] 小野寺: 自分は片目なんでわからないけど人間は普通は右目と左目のどちらでカメラをあわせるのですかね

[11/12/21 21:43:19] annaendo:

[11/12/21 21:43:21] 緑川: 利き目の方?

[11/12/21 21:43:23] しろくま: それぞれ利き目があります

[11/12/21 21:43:29] だいぽむ: なんと

[11/12/21 21:43:39] イコ: どうでもいいけど利き耳ってのもあるよね

[11/12/21 21:43:46] しろくま: 誰でもあるはずですよ。

[11/12/21 21:44:05] イコ: 受話器耳に当てる方が利き耳>余談

[11/12/21 21:44:11] 小野寺: それで探ってるようにも思うのですが

[11/12/21 21:44:19] 神崎裕子: あんまり想像つかんなw

[11/12/21 21:44:36] しろくま: まず何かを両目で見て、そのまま片目ずつ見てみれば、どちらが利き目かわかります。

[11/12/21 21:44:54] イコ: ずれない方が利き目でしょ?

[11/12/21 21:45:01] しろくま: そうです

[11/12/21 21:45:31] 緑川: るさんの詩の「右の目と 左の目」、そこまで考えてらっしゃるのかな

[11/12/21 21:45:33] annaendo: ほんとだ!!

[11/12/21 21:45:53] 神崎裕子: 左目ほとんど見えないから右目ですね

 

詩のリズムについて

 

[11/12/21 21:46:46] 緑川: まあ、ふつうに対句かな

[11/12/21 21:47:08] イコ: この詩、7・5調なんですよね

[11/12/21 21:47:36] イコ: 7・5調なんて、詩人はいやがると思うんだけど

[11/12/21 21:47:57] イコ: るさんも、7・5ぶっ壊して初めて詩ができるって前に言ってたように思うし

[11/12/21 21:48:00] 緑川: 言葉にしやすいですから

[11/12/21 21:48:09] 緑川: 7・5調

[11/12/21 21:48:17] 緑川: だから、逆に避ける方が多いと思う

[11/12/21 21:48:24] イコ: あえてやってんのには、意味があるよね

[11/12/21 21:48:57] 緑川: 考えなかったな、それは

[11/12/21 21:48:58] イコ: この詩から、音楽的なリズムを感じたよ

[11/12/21 21:49:30] イコ: そのリズムが、この詩の内容の「さわやかさ」につながってると思った

[11/12/21 21:49:34] 緑川: 童謡みたいな感じの語調ですね

[11/12/21 21:49:47] annaendo: 言われてみればリズム感じるなぁ

[11/12/21 21:50:06] 神崎裕子: 声に出して読んでみた人いるかなとふとおもった

[11/12/21 21:50:07] イコ: よくダークゾーンを描く、るさんだからこそ、逆に不気味だったw

[11/12/21 21:50:26] 緑川: あぁ、なるほど >イコさん

[11/12/21 21:50:50] イコ: ま、その不気味さを突き詰めていくには、この詩はみじかすぎるね

[11/12/21 21:51:03] 緑川: 作者がるさんだから、柳の木が目・・・という発想をしてしまったのかも^^;

[11/12/21 21:51:40] イコ: 本人がこのログ読んだら、自分のやり方がどれだけ効果的に機能してるか、感じてくれるはずw

[11/12/21 21:52:21] しろくま: だから右目じゃなくて「右の目」なのか>七・五調

[11/12/21 21:52:33] イコ: 7・5は声に出して読むのにぴったり>神崎さん

[11/12/21 21:53:18] だいぽむ: こんなものですかね

[11/12/21 21:54:04] 常磐: 7・5のリズムって重要だったんだなぁって思いました。声に出して読みましたよ。私も。

[11/12/21 21:56:20] だいぽむ: 常磐さんのフォーカスの感想おしえてもらっていいですか

[11/12/21 21:57:28] 常磐: はい。私が始めてこれを読んだ時、『ぼやかし』でひっかかったんですよね。リズムなのか何なのか自分でもよくわからないんですけれども。

[11/12/21 21:59:00] 常磐: でも、柳の葉っぱの流れるような感じと、声に出して読んだ時のリズムが柔らかく交じり合っていたような感じがして好きだなぁ。なんて思いました。

[11/12/21 21:59:14] 常磐: ……これが感想で良いのかという感じですけれども。

[11/12/21 21:59:31] だいぽむ: ありがとうございます

[11/12/21 22:00:00] だいぽむ: 確かに柳の葉が揺れる感じ、ありますね

[11/12/21 22:00:34] 常磐: はい。もう私は"柳だね"の繰り返しから、もう葉っぱ以外イメージなかったです()

 

6さんの批評

 

[11/12/21 22:02:11] イコ: ここで6さんの評も紹介しておきますね

[11/12/21 22:02:30] イコ: [1:00:29] 6: フォーカス

 

るさんの文章は、最近になって味読することができるようになってきてよかったと思ったらこの作品については、否定的なスタンスをとってしまう。なぜこれを?という疑問がでる。他にも良品はブログに上がっていると思う。あの不気味な世界観を観たかったが、丸山薫のような視点の宙返り?的な詩を書いてもらっても全然結構だが、るさんの良さがなかった。るさんはアングラでアナーキーな感性の持ち主と感じる。アンコウだ。と僕は思っていた。るさんの作品よりも、日々のるさんの着眼点&博学な面白さ僕ははたと驚きを持って迎えている。深い闇の底で、自らの提灯を頼りに馬鹿な魚どもを食らう、るさんの作品に出会いたかった。

 

 

 

<<<

[11/12/21 22:03:08] イコ: 期待と違ったってことですね

[11/12/21 22:03:26] 常磐: 否定的スタンスもやっぱあるんですねー。(常磐、軽くビビリ中)

[11/12/21 22:03:51] annaendo: 期待を裏切るのがアングラなのか

[11/12/21 22:04:00] イコ: イコも期待してたのは6さんの言うようなアナーキーな詩だったw

[11/12/21 22:04:15] 小野寺: 他の作品とはだいぶ違うとは思いましたね

[11/12/21 22:05:03] 常磐: でも確かに私もこの詩は教科書に載っているような感じを受けます。アナーキーを考えるならあるまじき、という感じにも受け取られる。そういうことでしょうか。

[11/12/21 22:05:12] イコ: まあこれはこれで、常磐さんの言うように、柳の流れる感じが伝わったり、解釈の幅が広いので、いいかとは思いますけどね

[11/12/21 22:05:47] イコ: 他のるさんの詩の方が、イメージは鮮烈だな

[11/12/21 22:07:05] 小野寺: るさんの詩が教科書に載ってたらすごいな

 

短くて優れた詩(イコ)

 

[11/12/21 22:07:15] イコ: せっかく休憩中なんで、教科書に載ってる詩で、これくらい短いのですげーいいと思うのをひとつ挙げます。

 

「蟻が 蝶の羽をひいて行く ああ ヨットのやうだ」

 

ここまでやろうよって思います。

[11/12/21 22:07:35] イコ: イメージが直立してるもん。

[11/12/21 22:08:11] 常磐: あ、この詩知ってます。見たことある、程度ですけれど。これいいですよね。私も好きです。

[11/12/21 22:08:35] イコ: 三好達治さんの、「土」という詩です

 

「異形の者」緑川

 

この小説の相撲観

 

[11/12/21 22:13:59] だいぽむ: 異形の者で

[11/12/21 22:14:29] だいぽむ: 未来のお相撲とりさんの話ですね

[11/12/21 22:15:49] だいぽむ: 感想一番手いきたいひとー

[11/12/21 22:15:50] 常磐: 私この作品大好きです。まずすきかどうかで語ってしまうのがアレですけども。

[11/12/21 22:16:07] だいぽむ: どういうところがですか?

[11/12/21 22:16:50] 常磐:もう相撲話ってだけですきなのですが、

[11/12/21 22:17:31] 常磐: 何よりも私が一番好きなのは、相撲の文化がある程度まで廃れてしまっているのにも関わらず、ラストにおいて相撲甚句や相撲そのもののあり方を

[11/12/21 22:17:52] 常磐: 祝詞、神事として捉えていらっしゃる緑川様のスタンス、というか書き方が大好きです。

[11/12/21 22:19:12] 小野寺: あっ私もそれは一読して感じました。私は相撲自体にほとんど興味が薄いのですが、これは読む人が読んだら大変面白く感じるのではないのだろうかと。

[11/12/21 22:20:01] 常磐: 何かこう、相撲観? でしょうか。そこがもう大好きです。私と趣味が合うのかなー。……などと()

[11/12/21 22:20:23] イコ: この世界の相撲には、八百長が似合いませんね

[11/12/21 22:21:27] 常磐: 確かにどす黒い八百長はないでしょうね。一方で、その地方出身の力士に花を持たせる的な相撲は興行ではあったりするそうです。

[11/12/21 22:21:51] イコ: なるほど

[11/12/21 22:22:05] 緑川: それは知らなかった^^;

[11/12/21 22:22:28] 神崎裕子: そうなんだ

[11/12/21 22:22:55] 神崎裕子: 暗黙の了解のようなもの?

[11/12/21 22:23:14] 常磐: 興行はやっぱりメシ(生活)がかかることもないので、楽しかったり面白かったり、なんていうのもアリみたいな空気があったそうです。

[11/12/21 22:23:48] 常磐: ちなみに暗黙の了解かと問われるとそこは微妙かと思われます。絶対、という訳でもないようなので>神崎様

 

「」の使い方について

 

[11/12/21 22:24:21] だいぽむ: 常磐さんは技法的な面については何か感想あります?

[11/12/21 22:24:35] だいぽむ: 相撲観は好きといことですけど。

[11/12/21 22:25:32] 常磐: はい。一つ思ったのは、作中で改行なしに「」を入れていく部分がけっこうありますけれど、改行して「」を続けていく部分もある。

[11/12/21 22:26:19] 常磐: 私は基本的に「」は改行なしに使うことがないので、あぁ、そういう風に使っても良いんだなぁ。括弧。……という風に思いました。

[11/12/21 22:27:13] 緑川: 改行なしに括弧を使ってるのは、同一人物の発言の続きって場合が多いですね

[11/12/21 22:28:20] 常磐: 確かにそうですよね。今も読みながら書いているんですけれども、そうなっていますし、それで文章がおかしくなっているわけでもない。

[11/12/21 22:28:44] イコ: 色んなやり方がありますからね

[11/12/21 22:28:56] だいぽむ: スピード感出たりするね

[11/12/21 22:29:12] 緑川: 私がよくこういう書き方をするのは、読み易さ重視かな

[11/12/21 22:29:42] イコ: 一切括弧使わずに、それでも一段落で複数の人物の会話をあらわす作品もありますし(例:リョサの「子犬たち」)

 

緊張感、迫力の不足

 

[11/12/21 22:30:14] だいぽむ: イコさんの感想はどうですか

[11/12/21 22:30:24] だいぽむ: 相撲好きとして定評ありますが

[11/12/21 22:30:48] イコ: 定評はないですがw相撲は好きです

[11/12/21 22:31:10] イコ: この作品を読んで感じたこと

[11/12/21 22:31:19] イコ: 肉のぶつかりあいに、相撲の緊張感がない

[11/12/21 22:31:26] 常磐: イコ様も好きだったんですねぇー……。

[11/12/21 22:31:44] 常磐: あぁ。なるほど。確かにその描写がない、ですね。

[11/12/21 22:31:48] 緑川: あぁ、それは・・・ >緊張感

[11/12/21 22:32:05] 緑川: 自分で言ってりゃ世話ないけど、そう思います

[11/12/21 22:32:08] イコ: 相撲本来の魅力は、もっと激しいところにあると感じます。

[11/12/21 22:32:16] だいぽむ: 僕も思った。相撲取りや相撲に迫力がない気がする

[11/12/21 22:32:21] 神崎裕子: 汗臭さと土

[11/12/21 22:32:30] 神崎裕子: も大事な要素かも

[11/12/21 22:32:39] 緑川: う~ん、書き方、難しかったかな

[11/12/21 22:32:53] 緑川: 町民の目を通した力士を書きたかったっていうのがあるので

[11/12/21 22:32:56] イコ: 読みやすく、あっさりした文章ですからね

[11/12/21 22:33:24] 常磐: 神事的側面を優先させると確かにそういう風になっちゃいがち、ですよね。

[11/12/21 22:33:49] 緑川: しかし、あっさりかぁ

[11/12/21 22:33:51] だいぽむ: 町民の目から相撲を浮かび上がらせようとする狙いは良いと思います

[11/12/21 22:34:10] 緑川: 一文へのこだわりか

[11/12/21 22:34:15] イコ: われわれ読者が日常目にしている相撲を、近未来において、廃れてしまった国技とすることで、相撲を再認識することができる、という筋立てなんすけど

[11/12/21 22:34:21] 常磐: ただ、例えば子どもの目線で見たときに、そういう迫力の描写、もっとできなかったでしょうか? 今読み返すとそう思うのです。大人の目線はあったので、子どもの目線から描かれていても良かったのでは? などと。

[11/12/21 22:34:47] イコ: 相撲の魅力を、町民の目を通して、読者に伝えるのも大事なんじゃないかな

[11/12/21 22:34:57] 常磐: そこは私も強く思いました。だから素敵な作品だなぁと余計思いました>相撲の再認識

 

 

表現と説明の違いについて

 

[11/12/21 22:34:52] 緑川: 体が大きかったとか、威厳があったとか

[11/12/21 22:35:12] イコ: それって表現じゃなくて、説明なんすよ>体が大きかった

[11/12/21 22:35:34] イコ: やってることはおもろいんすよね。試みは評価できる>常磐さん

[11/12/21 22:35:35] 緑川: もっとこだわるべきだったか

[11/12/21 22:35:38] だいぽむ: うん、説明臭い小説だと感じた

[11/12/21 22:35:41] 小野寺: 私は文章のあっさりさが気に入ったのですよね

[11/12/21 22:35:42] 緑川: あっさりというか、軽いのかな。文章が

[11/12/21 22:36:08] だいぽむ: 弥生町は、田園地帯がその大半を占める人口五千人足らずの田舎町であり、その住民はおおむね穏やかではあるが、閉鎖的な一面もあった。

 いや、この時代の日本は、およそ半世紀前の開放の嵐の後、次第にドメスティックな傾向が強まり、その閉鎖性はとくに弥生町に限った話ではない。従って、各地で、無作為に巡業を繰り返す「相撲」もまた、伝統芸能であるとはいえ、すでに一般にはなじみの薄いものであるだけに、人々の忌避感は強かった。

[11/12/21 22:36:26] 緑川: 散らすべきですかね >だいぽむさん

[11/12/21 22:36:32] だいぽむ: こういうとこ、表現してほしかったなぁ

[11/12/21 22:36:51] 緑川: どこかで、まとめて説明が必要かとも思ったんですけどね

[11/12/21 22:36:52] イコ: 表現、といえば、相撲用語がすべてカタカナなんは、おもろかったすよ

[11/12/21 22:37:00] 神崎裕子: 説明書を読んでる気分になる人もいるかも

[11/12/21 22:37:11] 神崎裕子: 私はならなかったけれども

[11/12/21 22:37:17] annaendo: 自分は説明書読んでる感じでしたね

[11/12/21 22:37:19] 小野寺: ただ、みんなが知ってる相撲を知らない町民の視点で、という点が作品にはいりこみにくいと思うんですよ

[11/12/21 22:37:24] だいぽむ: えんためやラノベとかだとよくあるんだけどね

[11/12/21 22:37:33] イコ: あるある>ラノベ

[11/12/21 22:37:34] 緑川: 2節の冒頭で説明を入れて、物語の世界を分かりやすくしておいて

[11/12/21 22:37:49] 緑川: それから、物語に入るという構想だったんですけど

[11/12/21 22:38:07] 緑川: そこは、もう一度考えてみますね

 

読者への親切さが表現を犠牲にしているのではないか?

 

[11/12/21 22:38:20] イコ: すごく親切なんですよね、読者に対して。

[11/12/21 22:38:24] だいぽむ: そうですね

[11/12/21 22:38:38] 緑川: あぁ、それは狙ってます

[11/12/21 22:38:41] 神崎裕子: うんとても親切

[11/12/21 22:38:42] イコ: でもその親切さが、表現を犠牲にしてるとこがあるんで、

[11/12/21 22:39:01] イコ: もっと読者とぎりぎりの戦いをしてもいいんじゃないかと思うんだけどなあ

[11/12/21 22:39:42] 常磐: 親切さ(説明)と表現のバランス……ですね。これは次からの私の文章にも、書き手全員にも言えるのでしょうね。

[11/12/21 22:39:53] 緑川: どんな人を想定読者にするかでも変わってきそう

 

道徳の教科書に載っていそう?

 

[11/12/21 22:39:57] 神崎裕子: そういえば道徳の教科書に載っていそうだったと印象を受けた

[11/12/21 22:39:59] だいぽむ: そうですねぇ。

[11/12/21 22:40:17] 常磐: お、またも教科書ですね。>神崎様

[11/12/21 22:40:23] イコ: そっすねwちょっと長いけど

[11/12/21 22:40:30] 緑川: 道徳か^^;

[11/12/21 22:40:30] 常磐: んでもって道徳なのが面白いなぁ。

[11/12/21 22:41:05] イコ: 「伝統・文化を大切にする心を育てる」みたいなねらいで

[11/12/21 22:41:23] 神崎裕子: そうそうw

[11/12/21 22:41:41] 常磐: 私が言おうと思ってた内容あっさりまとめられて言われちゃいましたよ()

[11/12/21 22:42:21] 神崎裕子: あと人間は知ればいい人だって話

[11/12/21 22:42:44] だいぽむ: この小説の場合、そういう点は肯定的に受け取るべきですかね。否定的に受け取るべきですかね。

[11/12/21 22:42:53] イコ: やや不満だな

[11/12/21 22:43:04] イコ: 相撲の純粋な魅力が映えるためには

[11/12/21 22:43:14] イコ: 現実の錘をぶらさげてやる必要があると思う

[11/12/21 22:43:54] 小野寺: 緑川さんの闇の部分も知ってるだけにこの作品はちょっと真面目かなと思います

[11/12/21 22:44:01] イコ: 町民がどれだけ相撲に対して冷淡か、そういう扱いが、肉体の描写として出てこない

[11/12/21 22:44:18] だいぽむ: 説明なんだよね

[11/12/21 22:44:26] 常磐: 教科書じゃ、ないんですよね。でも。この作品は。そういう意味では否定的スタンスです。

[11/12/21 22:44:27] イコ: そうなんだよ

[11/12/21 22:44:50] 常磐: ちょっと優しすぎる、のでしょうか。

[11/12/21 22:45:02] イコ: 緑川さんって、もっと毒をはらんでる作家だと思ってるんですけど

[11/12/21 22:45:16] イコ: 今回は毒抜きされて、妙にやさしい、というか、牧歌的です

[11/12/21 22:45:33] イコ: だから相撲が廃れてても、別に気にならない

[11/12/21 22:46:11] 常磐: 確かに、「あー。廃れちまったんだー。そっかー」みたいな部分を感じるといえば感じます。

 

説得力はあるか?

 

[11/12/21 22:46:26] イコ: なんで廃れてんのかっていう説明もないしね

[11/12/21 22:46:42] 緑川: そこ説明必要ですかね、やっぱり

[11/12/21 22:47:08] イコ: 近未来に、そうなるって言いたいためには、やっぱ「そうなってるだろうな」と思わせるだけの説得力が必要ですよ

[11/12/21 22:47:10] だいぽむ: 場面を未来におくにしては、リアリティが圧倒的に欠如してると思います

[11/12/21 22:47:18] だいぽむ: 説得力ですね

[11/12/21 22:47:26] 緑川: 若貴時代を知ってる私としては、現状、かなり廃れつつあるようにも思えます

[11/12/21 22:47:27] 神崎裕子: 入れたらそれこそ説明書だな…二律背反

[11/12/21 22:47:37] だいぽむ: 相撲が記憶から消えるくらいとなると、

[11/12/21 22:47:51] 緑川: あ、そこは痛恨事 >だいぽむさん

[11/12/21 22:47:53] だいぽむ: たぶん100年以上経ってると思うんですよね

[11/12/21 22:47:54] イコ: 説明書にならんようにするためには、登場人物の背中に語らせるんだ

[11/12/21 22:47:55] だいぽむ: 少なくとも

[11/12/21 22:48:04] 緑川: 相撲を知ってる高齢者たちを出すべきか迷った

[11/12/21 22:48:10] 緑川: 出すべきでした

[11/12/21 22:48:15] だいぽむ: そこに電話帳が出てくる…

[11/12/21 22:48:39] だいぽむ: ビジネスのお話も、謎です

[11/12/21 22:48:42] annaendo: 最初いつの時代の話かと思った。相撲全然わかんないから。

[11/12/21 22:48:55] イコ: 未来とは思いづらいすよね

[11/12/21 22:49:01] 緑川: 正直、近未来は想像しにくかったですね

[11/12/21 22:49:14] 小野寺: でも70くらいのひとが覚えていませんでしたか?

[11/12/21 22:49:18] だいぽむ: チェーン店みたいなのが廃れてる描写があったけど、どうなれば廃れるのか想像できない・・

[11/12/21 22:49:28] 緑川: はい。少し出しましたね >小野寺さん

[11/12/21 22:49:44] 常磐: 歴史は繰り返す、的な近未来でしたよね。私はそういう雰囲気が好きなので想像はできたのですが、

[11/12/21 22:49:50] 緑川: 願望、まざりましたね >だいぽむさん

[11/12/21 22:49:54] 緑川: 車社会の否定とか

[11/12/21 22:50:15] イコ: 登場人物の名前とか、やけに懐古趣味流行ってる未来なんだよね

[11/12/21 22:50:15] 常磐: でも言われて見るとリアリティがないとも言えるのか。

[11/12/21 22:50:17] 緑川: そういう部分で近未来を想定したかった

[11/12/21 22:50:26] だいぽむ: 読んでて?マークがいっぱい浮かんじゃって、集中できなかったなぁ

[11/12/21 22:50:58] 緑川: しかし、今の時代に手塚マンガみたいな未来社会描けないですし

[11/12/21 22:51:17] 常磐: それは確かに!>手塚漫画

[11/12/21 22:51:34] だいぽむ: 未来に場面をおくってのが難しいんだろうね・・

[11/12/21 22:51:48] 緑川: キラキラネームのご老人たちを出したかった

[11/12/21 22:52:05] だいぽむ: しかし過去を舞台に小説を書く人は、ものすごい時代考証をしているわけですよ

[11/12/21 22:52:21] だいぽむ: それくらい時間軸をまたぐということはたいへんなことで

[11/12/21 22:52:29] 緑川: そこを想像力で補うに力不足だったわけで

[11/12/21 22:52:43] だいぽむ: 未来を舞台にするならそれなりの努力が必要だと思います

[11/12/21 22:53:16] 常磐: つまり、過去なら時代考証。未来ならば流行り廃りをイメージさせるだけの説得力を持たせなければならない、ということですね。

[11/12/21 22:53:33] 緑川: 未来を舞台、ってそれだけで一つの作品になりそうですね

[11/12/21 22:53:41] だいぽむ: 基本的にひとつそうした齟齬が見つかると、読者にとっては一気にリアリティがなくなっちゃうんですよね

 

この小説が説得力を持つためには?

 

[11/12/21 22:53:44] 緑川: このモチーフで設定ごと変えるか

[11/12/21 22:53:54] だいぽむ: 過去や未来ってかなり難しいなぁと感じます

[11/12/21 22:53:55] イコ: そこに「固有」の時間と空間を生じさせるってことですね

[11/12/21 22:54:05] 常磐: はい。もっと良い作品になると思いますよ>緑川様

[11/12/21 22:54:13] 緑川: エンタメみたいに、テンプレートがあるわけではないですしね

[11/12/21 22:54:31] 緑川: いや、エンタメやファンタジーでもそこはよく指摘されるところか

[11/12/21 22:54:56] 神崎裕子: 相撲がすたれてしまった現代としたらリアリティはでるかな

[11/12/21 22:55:21] 緑川: 外国の話しにすれば、という意見を他所で頂いたことはあります

[11/12/21 22:55:21] イコ: どこかで別のネジを巻いてしまった現代、とかおもろそうだと思いますけどね

[11/12/21 22:55:27] だいぽむ: なるほどー、パラレルワールドですね

[11/12/21 22:55:40] 緑川: なるほど

[11/12/21 22:55:45] annaendo: 逆に現代が黒く廃れてきてるからわかりづらかったのかな

[11/12/21 22:55:56] イコ: ありのままの現実とは違うことを、一か所だけ混じらせる手法って、あるんですよ

[11/12/21 22:56:45] 常磐: パラレルは私も思います。未来ってするよりも、『そういう世界』っていう描写したり、イコ様のように『一箇所混じらせる』ように描写する方が難しくなくて、しかも楽しい気がします()

[11/12/21 22:57:21] イコ: 他の現実的な描写が、「ありえない」ことを冷却して、「ありえるかもしれない」って思わせてくれるんですよ。

[11/12/21 22:58:02] 神崎裕子: パラレルワールド系にはよくつかわれてますね

[11/12/21 22:58:27] 常磐: 冷却作用っていう考え方は初めて目にします。なるほどですねー。

[11/12/21 22:58:44] 神崎裕子: ちょっとちがうけれども嘘をかくすには真実を交えるみたいな

[11/12/21 22:58:49] イコ: まあリョサも言ってるんですけどねw

[11/12/21 22:59:20] イコ: そういうことだと思います>神崎さん

[11/12/21 22:59:24] 常磐: ほむほむ。>真実を交える。

 

類型的ということについて

 

[11/12/21 22:59:52] だいぽむ: ちょっと話し変わるけど

[11/12/21 23:00:25] だいぽむ: 町長と濱崎さんの人物造形、あまりにも類型的的すぎませんか・・

[11/12/21 23:00:52] 常磐: あー。言われると本当にそう見えてきますよね。

[11/12/21 23:01:03] 常磐: これも分かり易さ重視、でしょうか?

[11/12/21 23:01:13] 神崎裕子: だkらなおさら道徳の教科書にみえてくる

[11/12/21 23:01:47] イコ: 「個」の人間性を描くのか、「寓話」としての類型人間を描くのか、という狙いの差だと思います

[11/12/21 23:01:49] 小野寺: 町長は未来でもやっぱり保守的ってことでしょうか

[11/12/21 23:02:10] 常磐: 何だか笑ってしまいました>町長は未来でも保守的

[11/12/21 23:02:15] だいぽむ: w

[11/12/21 23:02:37] 神崎裕子: 橋本さんは例外かw

[11/12/21 23:03:08] だいぽむ: ああいう町長的人物を僕はこれまで色んな漫画や小説やドラマとかで何十人、何百人と見てきた気がする

[11/12/21 23:03:21] 緑川: 町長、先でも出てきますけど、柔軟さは持ち合わせてませんかね。叩き上げなだけに

[11/12/21 23:03:32] annaendo: 会話がドラマに出てきそうですね、たしかに [11/12/21 23:04:34] 小野寺: そうするとやはりみなさんは現実をひっかくような小説をお望みなんでしょうか

[11/12/21 23:04:42] だいぽむ: あれもまたリアリティを損ねてると感じるんだよね

[11/12/21 23:04:53] だいぽむ: 現実を引っ掻くような、というのは?

[11/12/21 23:04:59] イコ: メロドラマはお望みじゃあないですねw

[11/12/21 23:05:38] 小野寺: 今までに書かれたことのないような角度から現実を描写するという。

[11/12/21 23:06:19] 常磐: そこまで高尚なことまで望んではいないかなぁ。などと思います。>小野寺様

[11/12/21 23:06:27] だいぽむ: そういうことなら、僕はそれを望みますねぇ

[11/12/21 23:06:34] だいぽむ: あるいは過去のものより深くえぐるか

[11/12/21 23:06:39] 常磐: あら。

[11/12/21 23:07:05] 常磐: あ、でも『過去のものより深くえぐる』はまさしく常磐も望んでいます。

[11/12/21 23:07:17] イコ: 自分の意識は、それですね。>角度

[11/12/21 23:07:36] 小野寺: 過去よりも深くは難しい

[11/12/21 23:08:09] annaendo: 純文てそこってイメージありましたが…

[11/12/21 23:08:09] 常磐: 自分の意識は『えぐる』の方に向いています。角度よりも。

[11/12/21 23:08:18] annaendo: 角度

[11/12/21 23:09:02] 小野寺: まあ、そういう方向で私はやっていきたいものです

[11/12/21 23:09:06] だいぽむ: すでにみんなの中にあるイメージで書いてもしょうがないと思うんですよね

[11/12/21 23:09:15] イコ: 現実とか気にしないよって人もいますけどね

[11/12/21 23:09:32] イコ: 意味の崩壊だけを狙って書いてるような人もいますし

[11/12/21 23:10:29] イコ: みなさんは現実に対する意識(ポストモダンより以前)が強いから、好きなんですけどね、おれは。

[11/12/21 23:11:59] 常磐: でも本当に言われて見ればそうだ。(あくまで私は)現実を考えちゃう。そして他の方も確かにそういう雰囲気が見える気がする。

 

作者が作品に顔を覗かせないということ

 

[11/12/21 23:12:08] 小野寺: けれども緑川さんの作品に対して一定の評価はしますね。

[11/12/21 23:12:49] 小野寺: 形式としては文章が軽くても人物像が類型でも相撲に迫力がなくてもです

[11/12/21 23:13:21] 小野寺: 一応、小説という形式になっているという点で

[11/12/21 23:13:32] 小野寺: そして私小説ではない

[11/12/21 23:13:54] イコ: 小野寺さんは私小説を批判されますよねw

[11/12/21 23:14:30] 小野寺: いえ、私小説でもいいんですが

[11/12/21 23:14:54] 小野寺: 少なくとも「僕は」「私は」とはあんまり書いてほしくはないんです

[11/12/21 23:16:32] 常磐: 私小説って小野寺様の中でどのように引っかかるのですか?

[11/12/21 23:16:50] 小野寺: イコさん私小説は日記や随筆、エッセイなんか小説なんか区別つかないですよ

[11/12/21 23:17:09] イコ: まあそういうものもありますねw

[11/12/21 23:17:28] 小野寺: 常盤さんつまり作品なんかエッセイなんかわからないものです

[11/12/21 23:17:51] 小野寺: エッセイならば誰でも書けます

[11/12/21 23:17:51] 常磐: なるほどです。これ作品か? っていう引っかかりですね。

[11/12/21 23:18:05] 小野寺: 字を知っていれば

[11/12/21 23:18:13] 神崎裕子: うn確かに

[11/12/21 23:18:43] 緑川: 私小説っていうか、私小説的な発想ってことですね

[11/12/21 23:18:52] 緑川: そういう人は、読むときも私小説的な読み方をします

[11/12/21 23:19:06] 常磐: エッセー(随筆)=文法事項など細かいことに捉われずに己の思うことを書いた文章。ですから、確かに思いと文だけあれば良い世界ですね。

[11/12/21 23:19:31] 小野寺: そうすると小説を読む楽しみは他人の人生の覗き趣味です

[11/12/21 23:20:20] 常磐: 確かに下世話な世界かもしれませんね。>他人の人生の覗き趣味

[11/12/21 23:20:56] だいぽむ: 小野寺さんの考える小説の条件ってなんでしょう

[11/12/21 23:21:28] だいぽむ: 緑川さんのは小説の形式になってるから評価するということですが。

[11/12/21 23:22:41] 小野寺: 少なくとも緑川さんの作に例を取りますと、少なくとも感覚はほとんど緑川さんのものではないと思います

[11/12/21 23:22:49] 緑川:

[11/12/21 23:23:04] 緑川: あぁ、そういうことか

[11/12/21 23:23:06] 小野寺: 緑川さんがどんな人なんかぜんぜんわからない

[11/12/21 23:23:19] 小野寺: 作者の顔が消えている

[11/12/21 23:23:30] だいぽむ: 作者と作品が分離してるからOKということですかね

[11/12/21 23:23:56] イコ: 作者が露骨に顔をのぞかせないのは、大事なことかもしれませんよ

[11/12/21 23:24:05] 小野寺: 変な言い方ですと商品になっているというか

[11/12/21 23:24:46] 緑川: いや、それ私には褒め言葉です >小野寺さん

[11/12/21 23:24:46] 常磐: なるほど! 本当にそこは重要なことだと思います。>作者が露骨に顔を覗かせない。

[11/12/21 23:24:48] イコ: とかく「オナニー」に走りがちな若い書き手が緑川さんの作品に学ぶところは多いように思います

[11/12/21 23:25:14] イコ: そういうことですよね?w

[11/12/21 23:25:21] 小野寺: 自分はなかなかそういう作品が書けずに苦労していました

[11/12/21 23:25:38] 小野寺: 若くなくてもオナニーはします

[11/12/21 23:25:39] イコ: ww

[11/12/21 23:25:43] 神崎裕子: 今苦労しているや

[11/12/21 23:25:46] だいぽむ: w

[11/12/21 23:26:06] 小野寺: そう緑川さんはオトナなんです

[11/12/21 23:26:19] 常磐: オトナだー。

[11/12/21 23:26:24] 緑川: や、オトナかどうかは疑問ですが

[11/12/21 23:26:56] イコ: いや、オトナですよ、twi文のなかではほんと、小山内さんと一二を争う、オトナっぷりだと思いますw

[11/12/21 23:27:15] 緑川: まあ、そこは保留ということで・・・

 

読み手が力士側に身をなぞらえて読むことは可能か?

 

[11/12/21 23:27:56] 緑川: 皆さんにお聞きしたかったことがあるのですが

[11/12/21 23:28:11] 緑川: 今までよそでもこれを(形は違うけど)読んで頂いて

[11/12/21 23:28:39] 緑川: 町民の側や、読者として、ここで力士を見る方は多いのですが

[11/12/21 23:29:02] 緑川: 読み手が、力士側に身をなぞらえて読む、っていうのは無理がありますかね

[11/12/21 23:29:23] 緑川: だからこそのタイトルでもあるんですけど「異形の者」

[11/12/21 23:30:21] 常磐: 出だしの関取以外、力士が主体的に何かしているっていう描写がないですよね。

[11/12/21 23:30:40] 緑川: そこの出だしも力士を出すべきかどうか迷いました

[11/12/21 23:30:48] 緑川: ていうか、最初は出してなかったですね

[11/12/21 23:30:53] 常磐: 何か、常に誰か(町民)の目線で語られてる印象があります。

[11/12/21 23:30:56] イコ: うん

[11/12/21 23:31:13] 小野寺: 私もそう思いますね

[11/12/21 23:31:35] 小野寺: ちょっと力士には感情移入はしにくいです

[11/12/21 23:31:38] 常磐: どうやったら力士になれるんだろうなー? みたいな疑問を私は個人的に持ってたりしますけれども、

[11/12/21 23:31:57] 緑川: 感情移入というか、立場に思いを寄せる、みたいな

[11/12/21 23:32:18] イコ: ああ、言いたいことが分かった気がする

[11/12/21 23:32:36] 緑川: さきほど、イコさんから「寓話」って言われましたけど

[11/12/21 23:32:41] 常磐: 自分が力士(異形)側の立場になってみるというのは難しいです。

[11/12/21 23:32:59] 緑川: ネタばらししますけど、それが私がこれに籠めた寓意なんですよ

[11/12/21 23:33:03] 緑川: 無理があったかなぁ

[11/12/21 23:33:10] イコ: 異形といわれるものたちの、中身ってことですよね

[11/12/21 23:33:16] 緑川: そうです

[11/12/21 23:33:41] 緑川: 身をなぞらえる、って言い方が悪かったかな

[11/12/21 23:33:48] イコ: その一端でも、うかがい知ることができるか、どういう気持ちで相撲をやっているのか、とらえることができるか

[11/12/21 23:33:49] 緑川: 立場を想像してみる、みたいな

[11/12/21 23:34:00] 緑川: 社会的にどういうポジションにいるか

[11/12/21 23:34:07] 緑川: 力士たちが

[11/12/21 23:34:14] 緑川: 分かりづらいのかな、やっぱり

[11/12/21 23:35:02] 常磐: 描写が少なすぎたように思います……。

[11/12/21 23:35:19] だいぽむ: うーむ、すもう鳥たちの感情をにおわせる描写がいりますね・・・

[11/12/21 23:35:33] 緑川: 「あの人たちはふつうとはちょっと違うから」みたいなセリフとか

[11/12/21 23:35:48] 緑川: 当初、町民たちが示した忌避感とか

[11/12/21 23:35:48] イコ: 淡白すぎる。埋もれてる。

[11/12/21 23:35:52] 小野寺: 消えていく日本独自の職業人という感じでしょうか

[11/12/21 23:35:54] 緑川: もっと強調すべきだったかも

[11/12/21 23:36:03] 常磐: えた、ひにん? そこまではないのでしょうが……。

[11/12/21 23:36:07] イコ: 「異形」らしさを強調しないと

[11/12/21 23:36:14] だいぽむ: 相撲取り側の描写が欲しいす

[11/12/21 23:36:14] 緑川: そこかな

[11/12/21 23:36:34] 緑川: お話として、すんなり呑み込んでもらう方が優先なので

[11/12/21 23:36:35] イコ: 誰かの目を通した姿でもいいんだけど、

[11/12/21 23:37:05] イコ: 要は、相撲に感動するってことは、相撲取りにも少なからず親しみを覚えるってことだと思うんすね

[11/12/21 23:37:15] 緑川: まあ、被差別っていうか、「異形」ですね

[11/12/21 23:37:17] 緑川: 力士たちって

[11/12/21 23:37:17] イコ: そこの説得力が、足りない

[11/12/21 23:37:49] イコ: だから描写しないと。あの人ら、実際、命かけてぶつかりあうんすから。

[11/12/21 23:38:18] 緑川: 書き方の問題か・・・

[11/12/21 23:38:20] イコ: 牧歌的である、その点が致命的です

[11/12/21 23:38:28] 6: 牧歌的なのかな

[11/12/21 23:38:48] 常磐: 命掛けた世界、という点はやっぱり欲しかった……ですね。

[11/12/21 23:38:59] 小野寺: ぶつかり稽古で骨折してもやってるみたいな

[11/12/21 23:39:06] だいぽむ: 相撲取りが人っぽくない。

[11/12/21 23:39:23] だいぽむ: から彼らの立場を想像しないんだと思う

[11/12/21 23:39:35] 緑川: もっと相撲取りを出せ、とはいわれたことあるんですよね

[11/12/21 23:39:40] 緑川: 隠すことないじゃん、って

[11/12/21 23:39:40] 常磐: 感情が見えてこない。

[11/12/21 23:39:56] イコ: ただ出すだけじゃだめです、出し方です

[11/12/21 23:40:09] 常磐: だから、『何を考えているのかわからない』という感覚? でしょうか。

[11/12/21 23:40:24] だいぽむ: まぁ、僕はその人っぽくない感じが、神事(神官)というイメージと結びつく感じはあると思うので、一概に否定はしないですけど・・

[11/12/21 23:40:31] 緑川: 立場とか社会的ポジションで示したかったですけどね

[11/12/21 23:41:00] 緑川: まあ、共通してるんですよね、力士も宗教者も >だいぽむさん

[11/12/21 23:41:21] 常磐: でも、そこを通り越して透明になっちゃっているようにも感じます。だいぽむ様の言うことは、まさしくその通りで自分もその通りだと思います。でも、透明では作品として寄り添うことができない気がします。

 

この小説で伝えたかったモチーフ

 

[11/12/21 23:42:08] 緑川: もう少しネタばらししますとね

[11/12/21 23:42:20] 緑川: 町民たちは、力士達に親しみを覚えた

[11/12/21 23:42:30] 緑川: しかし、ずれてるんですよね、最終節にあるように

[11/12/21 23:43:00] 緑川: 本当の意味で、理解はしていない

[11/12/21 23:43:39] 小野寺: それは感じましたね

[11/12/21 23:43:53] 緑川: 同化はできない

[11/12/21 23:43:57] 小野寺: それは理解できます

[11/12/21 23:44:07] 緑川: しかし、力士は力士の役割を果たすことで

[11/12/21 23:44:11] 緑川: 共存はできる

[11/12/21 23:44:32] 6: ふむふむ

[11/12/21 23:44:45] 緑川: 無理ありすぎたかな、このモチーフを表現するのは

[11/12/21 23:45:05] 6: 共存できる力士像を描きたかったと言うことですか?

[11/12/21 23:45:18] 緑川: まあ、そこは現にしてるんですけど

[11/12/21 23:45:39] 緑川: 忌避感をもって迎えられた力士達が、最後には親しみを持たれた

[11/12/21 23:45:43] 緑川: というところで

[11/12/21 23:46:19] 常磐: 親しみを持たれた、という部分は強く感じます。

[11/12/21 23:46:48] 緑川: ん、まあ、そこは作者としての私の課題ですね

[11/12/21 23:46:50] 緑川: 失礼しました

[11/12/21 23:47:06] イコ: そのズレもまた、描写が足りない

[11/12/21 23:47:23] イコ: というよりは、イメージが鮮烈でない

[11/12/21 23:47:49] 常磐: 小説としての確立、という点ではものすごく良い(若い人の手本になれるくらい)

[11/12/21 23:48:26] 常磐: けれども、まだ書きたい(伝えたい)部分を伝えるのにズレや不足がある。

[11/12/21 23:48:56] 小野寺: 私はこのテーマ自体深化させていくにはすごく難しいと思っています

[11/12/21 23:49:46] 小野寺: 最後の緑川さんのご意見の部分は今後にもつながると思います

[11/12/21 23:50:51] 緑川: まあ、今回はインスピレーションをたくさん頂きました

[11/12/21 23:50:54] 緑川: ありがとうございました

[11/12/21 23:50:58] だいぽむ: はい

[11/12/21 23:51:10] だいぽむ: ではこのあたりでお開きとします

 

6さんの批評

 

[11/12/21 23:52:20] イコ: あ、6さんの意見貼りたいな。せっかくだし

[11/12/21 23:52:50] イコ: [1:00:29] 6: 異形の者

 

緑川さんが私(6)の文章を苦手とするように、僕も緑川さんの文章には苦手意識を持ってしまっている。判りやすさを緑川さんは大事にされているが、語る内容によって語り口を調整するようなことを意識されているのだろうか。僕は判りやすいと思うがまだまだ無駄がある文章だとおもう。書き過ぎているきらいがある。書くことが楽しいというのが見えてくる。意味が通じる最低限度の言葉にして、めちゃくちゃシンプルなのに判り易ければ、その言葉に光は宿るとおもう。単語、修辞など、削りに削って本当に必要なもののみの文章を読ませてください。絲山秋子の文章を見てください。無駄なものは殆どありません。あるいは、かなり昔に蓮實重彦がプロ作家の小説添削をしていたことがありました。その蓮實による島田雅彦の小説添削を機会がありましたら、ご一読ください。恐ろしいほどに赤線で消されています。

 

しかし物語は非常に面白い。マジックリアリズムのようでもある。これは未来だろうか。相撲というスポーツが多くの日本人の記憶から無くなってしまった世界で、ごっちゃんです!と面の皮厚く巡業する力士たちには魅力を感じた。

 

この物語内容の着想は素晴らしい。だがここで新たに苦言を付け加えると、相撲についての知識レベルでは、そうかそういうこともあるのかと「未知」の感じを持ったが、力士のキャラクターが、いかにも力士過ぎていて一般化されたイメージに寄り添っているだけのような気がした。あと、個人的には相撲をもっとスポーツとして、描写によって「運動」を描いて欲しかった。仔細に行を使って、そのスポーツの場面があれば、もっと面白くなったと思う。

 

 

 

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